オリ 金子で17年ぶり首位ターン 7回1失点9勝

[ 2014年7月17日 05:30 ]

<オ・楽>6回無死、森山の中前打に反応する金子

パ・リーグ オリックス8-1楽天

(7月16日 京セラD)
 ハイタッチの列で、オリックスの金子は森脇監督とガッチリ握手した。エース右腕が手にしたのは9勝目だけではない。

 この日、ソフトバンクが敗れたため、97年以来となる前半戦の首位ターンが決定。歴史的な白星にスタンドが沸いた。ただ、お立ち台のエースは「そう言われてもピンと来ない。一番上にいるのは気分が良いし、最後まで一番上にいられればいいが、後半戦も目の前の一戦一戦をしっかりやりたい」と、いかにも金子らしく冷静に振り返った。

 序盤は完璧だった。4回まで一人の走者も許さない完全投球。味方の援護もあって7回1失点でまとめた。「金子VS則本」というリーグ屈指の投手戦を、ヤンキース育成担当特別補佐のトレイ・ヒルマン氏も視察。そんな一戦であらためて球界No・1を証明した。

 チームは楽天に2連敗中。「3試合は続けたくないし、打てない試合は投手が抑えれば負けることはない」と強い気持ちだった。昨年、金子は優勝した楽天との差を「柱になる投手の差」と断言した。24連勝した田中(現ヤンキース)に投球回数や奪三振数では劣らなかったがチームの5位低迷は自らの責任だと話した。だからこそ、チームが苦境のエース対決で、崩れるわけにはいかなかった。

 これで、5月16日のソフトバンク戦(京セラドーム)から自身7連勝。しかも、今季の京セラドームでは7戦して6勝と圧倒的な強さを誇る。勝ちがつかなかったのは、9回無安打無得点に抑えながら延長負けした、あの5月31日の巨人戦だけだ。オリックスには頼れるエースがいる。

 ▼オリックス・T―岡田(4回のタイムリー内野安打に)外野に抜けたと思ったんですが、切り替えて、今年一番の走りをしました。2日間、抑えられていたので何とかしたかった。

 ☆97年のオリックス 仰木監督が4年目の指揮を執り、6月には10連勝で首位浮上。前半最終戦の7月21日の日本ハム戦(神戸)は2―3で敗れたが、2位・西武とゲーム差なしの首位で折り返した。後半戦では投手陣が崩壊し、8月27日の近鉄戦(神戸)で2位陥落。失策絡みでの敗戦が増え、リーグ最多の87失策と守備の不安が露呈した。最終的には71勝61敗3分け、勝率.538。2年連続で全球団に勝ち越しながら、首位・西武と5ゲーム差の2位でリーグ3連覇を逃した。

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