駿太 代打の代打で満塁弾!「必死に」今季1号で貯金17

[ 2014年6月12日 05:30 ]

<オ・D>8回1死満塁、代打の代打・駿太は満塁弾を放ち安達(右)と抱き合って喜ぶ(左は西)

交流戦 オリックス8―5DeNA

(6月11日 京セラD)
 思い描いた打球が伸びていく。「抜けた」。オリックス・駿太は快足を飛ばした。二塁を回って後ろを振り返ると、バックスクリーンに「ホームラン」。ようやくスピードを緩めた。

 「入るかどうか分からなくて。先輩方が必死になってつないでくれたチャンスで、何とか還そうと思った」。1点リードの8回1死満塁に代打で登場。真ん中低めのスライダーを振り抜いた。

 代打の代打での大仕事だった。この回、打線が3四球と粘って満塁機。先に右の竹原が代打へ送られ、相手投手は左腕・大原から右腕・加賀へ。ここで代打の代打を告げられた駿太には、すでに加賀のイメージがあった。「この前は先頭打者でピッチャーゴロ。初球から行こうと思ってた」。5月26日の対戦(横浜)では、1点を追う7回に代わったばかりの加賀に投ゴロ。同じ失敗は繰り返さない。レギュラーに定着しきれない駿太にとって1打席は重い。その失敗を無駄にしなかった。

 10年ドラフトで外れの外れの外れの1位指名で入団。俊足巧打が売り物の若武者は昨年に1軍定着を果たし、今季は1号が自身初の満塁弾となった。「あまり過信せずにやっていきたい」。謙虚な21歳に、森脇監督は「本当に効果的なホームランだった」と称えた。

 チームは97年以来の貯金17。これで巨人と並び交流戦&リーグのダブル首位だ。「あすからも必死にやります!」。駿太の言葉がオリックスの勢いに拍車をかけた。

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