創価大・田中 今度は好救援で亜大狩り「出来すぎ。怖い」

[ 2014年6月12日 05:30 ]

<亜大・創価大>9回 2死 最後の打者を三振に打ちとり笑顔でグラブを叩く創価大・田中

全日本大学野球選手権第2日 創価大3―2亜大

(6月11日 東京D)
 1回戦2試合と2回戦4試合が行われた。創価大は前日に完投勝利を挙げた田中正義投手(2年)が亜大戦で好救援を見せ、3―2で勝利し8強入り。神奈川大も2年生の浜口遥大投手が慶大相手に5安打1失点で完投し22年ぶりの準々決勝進出を決めた。屈指の人気と実力を誇る東都大学、東京六大学の代表がそろって初戦で姿を消すのは91年以来、23年ぶりの波乱となった。

 優勝候補にも全く動じなかった。最後の打者を152キロ直球で見逃し三振に仕留めると、田中は満面に笑みを浮かべた。前日の1回戦・佛教大戦では117球を投げて完封したばかり。またしても、圧巻のスピードで東都の覇者・亜大をねじ伏せた。「相手が亜細亜とか何も考えずに投げた。連投の不安もなかった。でも出来すぎ。うまくいきすぎて怖い」と苦笑いを浮かべた。

 疲れ一つ見せずに、初回からブルペンで準備。同点の5回2死一、三塁からどよめきの中登板すると初球から150キロ。7球全て直球で空振り三振に仕留めた。さらに7回1死まで5者連続三振。自己最速タイの154キロに、「直球を狙っているのは分かっていた」とフォークを交ぜた。7回に1点差とされても、内角へ強気に151キロ。バットをへし折りながらリードを守りきった。

 どこまでもタフだ。グラウンド横にある100メートルの坂を15秒以内で毎日10本ダッシュし、下半身が安定。無駄な動きが減り、連投にも耐えられる体になった。「先入観を持って投げると腕が振れない」と対戦相手の映像はあえて見ない。この日も己に集中し、無心で腕を振れた。だから東都を6連覇中の強豪にも臆することはなかった。

 亜大とはちょうど14年前の90年6月11日、準決勝で敗れて以来の再戦で見事にリベンジ。岸雅司監督は「大きな勝利。てっぺんを目指しているが一気に8合目くらいまで来た感じ」と目を細めた。これまで同校の最高成績は4強。それだけに「4強の壁を破りたい」と田中は力を込めた。まだ2年生の怪腕が歴史を塗り替えるためにフル回転する。

 ▼阪神・中村勝広GM(創価大・田中について)腕の使い方、しなり…、ものが違うよな。全てにおいて別格。故障することなく、順調にいってほしいね。凄いのが出てきたな。

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