栗山監督 11失点の斎藤に野人指令「戦う男の本能だよね」

[ 2013年10月11日 06:00 ]

<日本ハム・オリックス>初回、宮崎(手前)に本塁打を浴びる斎藤

フェニックス・リーグ 日本ハム2―14オリックス

(10月10日 アイビー)
 投げ続けた直球を、ことごとく打ち返された。1―4の6回。日本ハム・斎藤は先頭の山本に四球を与えた後、5連打を浴びた。その全てが直球だった。打者一巡で7失点。「3回まではうまくいった。悪かったのは4回以降」と淡々と振り返ったが、11失点はプロ入り以来、自己最悪で、予定の6回を持たずにKOされた。

 この日から栗山監督がフェニックス・リーグを視察。試合後は辛らつなコメントが口を突くかと思えた。しかし、うっすらと笑みを浮かべた。

 「久々にいろんなことに腹を立てて、打者に向かってど真ん中しか投げない。戦う男の本能だよね。久々に佑樹のそういうところを見た」。そして、こうも続けた。「これからは“野人・斎藤”じゃないと勝負にならない。それが見られたのがきょう唯一の救いかな」

 今季は右肩痛に苦しみ、1軍登板は今月2日のオリックス戦(札幌ドーム)のみ。このフェニックス・リーグは復活への足掛かりをつかむ大事な実戦の場となる。3回までは2安打。最速141キロの直球で押し、斎藤自身も「打者を差し込めていた」と手応えをつかんでいたが、4回に味方の失策もあって2点を失うと一気に崩れた。そんな中で6回に見せた斎藤の闘争心に栗山監督は一筋の光明を見いだした。

 「(結果は)あまり気にしないである意味、なしとして考えて次に進まないと」と斎藤は言った。「王子」から「野人」へ。栗山監督はこのKOを機に、荒々しく変化することに期待感を示した。

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