“9連勝エース”西武・岸は別格 渡辺監督CSでも「引っ張って」

[ 2013年10月11日 06:00 ]

キャッチボールでそれた球を軽快なステップで捕球する岸

 西武・渡辺監督は、12日に始まるロッテとのクライマックスシリーズ(CS)ファーストステージ(西武ドーム)で、岸を「一本柱」に指名した。

 西武ドームで行われた全体練習で投手起用について聞かれると「短期決戦で先発投手を引っ張る理由もない。早め早めの継投になる。ただ、岸だけは別かな。状態を考えても(チームを)引っ張ってもらいたい」。先発は初戦から岸、岡本洋、牧田を起用する方針だが、今季11勝を挙げたエース右腕にはできるだけ長い回数を任せる考えだ。

 岸は6月16日のDeNA戦(西武ドーム)から負けなしの9連勝。チームは崖っ縁から8連勝し、最終戦で本拠地開催をつかみとったが、その8試合は1試合平均で投手4・44人をつぎ込む総力戦だった。しかし、岸は5日の楽天戦(Kスタ宮城)でも139球の熱投で8回1失点と好投するなど、指揮官も全幅の信頼を置いている。

 ロッテの初戦先発も、8連勝でポストシーズンに突入した左腕・古谷が濃厚。「相手の状態もいい。それに負けないようにしたい」と気持ちを高めたが、岸には短期決戦の舞台を経験している強みもある。西武が前回日本一に輝いた08年は、巨人との日本シリーズで2試合に先発して2勝を挙げ、14回2/3を無失点でMVPを獲得している。

 この日は30球の投球練習を行った。3試合制の超短期決戦は初戦の持つ意味は大きい。「完封することを目標にやっていきたい。(渡辺監督が)“エース”と言ってくれたことを、どこかでちらっと聞いたことがある。そんなことを言ってくれる監督の気持ちに応えたい」。普段は物静かな右腕から飛び出した言葉は頼もしかった。

 ≪過去CS登板は4戦1勝2敗≫岸は過去のCSで4試合に全て先発で登板し1勝2敗、防御率4・30。08年日本シリーズを含めたポストシーズン通算では6試合3勝2敗、防御率2・63となる。ロッテ戦は10年ファーストS第2戦で先発し、7回3失点で勝敗はつかなかった(チームは敗戦)。

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2013年10月11日のニュース