箕島がお手本だった…日川・池谷監督 聖地1勝に感慨「長い間…」

[ 2013年8月8日 17:59 ]

<箕島・日川>5回裏1死三塁、箕島・権城の右中間への打球を日川の中堅手佐野拓が好捕

第95回全国高校野球選手権大会1回戦 日川4―2箕島

(8月8日 甲子園)
 3年ぶり4度目の出場で、春夏を通じて初の甲子園1勝を手にした日川(山梨)の池谷監督は「長い間、色々な方に迷惑をかけてきた。子どもたちに感謝している」と感慨深げに話した。

 相手は29年ぶり出場の箕島。「県立の先頭に立っていただき、それをまねる形でやって来た。ひるむことなくやって、こういう形になって良かった」。お手本にし、目標にしてきた箕島からの勝利の味は格別だった。

 初回に3番・山田、4回に4番・山形、5回に1番・広瀬とソロ本塁打3本を放っての勝利。池谷監督は「うちらしくない点の取り方」と振り返ったが、直球で押してくる相手先発投手・須佐見に対し、「振り負けないように、悔いのないスイングをしよう」と指示して選手を送り出した結果が、指揮官の想像を越える3本塁打につながった。3―0で迎えた5回の守りでは、1死三塁から権城の右中間に抜けそうな大飛球を中堅手の佐野拓が背走しながら好捕。長打になってもおかしくない飛球を犠飛にとどめた守備も光った。「足が速くて守備範囲が広い。全部自分が捕る!という選手」。池谷監督はそう言って目を細めた。

 打っては先制アーチ、投げては箕島打線を9回6安打2失点に抑えた山田は「とりあえず、ホッとした。(チームメートと)甲子園まで来られたので楽しんで、歴史を塗り替えようと話していた。その通りになってうれしい。(本塁打は)相手の投手が直球が多かったので、直球1本に絞っていた。本当にうれしかったです」と1メートル94の長身を折り曲げるようにしながら喜んだ。

 抽選の結果、2回戦の相手は10点を取って1回戦を勝利し、2連覇を目指す強豪・大阪桐蔭(大阪)に決定した。「レベルは向こうが上。何も失うものはない。もう1度しっかり調整して自分の最高の調子で臨みたい」。山田が力強く言った。

続きを表示

この記事のフォト

2013年8月8日のニュース