4戦目で手応えマー君初零封 決勝任せろ!

[ 2013年3月13日 06:00 ]

<日本・オランダ>5回表、三者凡退に抑え、鳥谷(左)とハイタッチをかわす田中

WBC2次ラウンド1組 日本10-6オランダ

(3月12日 東京D)
 邪念を振り払うかのように右腕を振った。田中(楽天)がWBCで4試合目の登板。1イニングの調整登板ながら2三振を奪い、初めて無失点に抑えた。スタンドではまい夫人が手を叩いて喜んだ。降板後の一塁ベンチ。ようやく会心の笑みを浮かべた。

 「キャンプを含めて今年初めてゼロに抑えることができた。ここまで来たら優勝しかない。いい報告ができるように米国に行ってきます」

 先頭のボーハールツは139キロのスプリットで3球三振。続くリカルドは一邪飛に抑えた。オデュベルも2球で簡単に追い込み、4球目にスプリットで空振り三振。最速も149キロを計測し「追い込んで低めに投げられた」と手応えを語った。

 2日の1次ラウンド初戦のブラジル戦で結果を残せず、先発から中継ぎに回った。不調の原因の一つがリリース時の力み。力が入ることで右肘の位置が頭から離れて腕が横振りとなり、直球がシュート回転していた。「これまで気持ちを入れすぎていた部分もあった。だから余裕を持っていった」。フォームと気持ちも「修正」したことで、シュート回転は激減。この日、リカルド、オデュベルを2球で追い込み、3球目はともに外角へボール気味ながらスピンが利いた直球を投じ、直後のウイニングショットへの布石とした。

 不調といわれながらも、今大会の奪三振率は驚異の15・43。ここ一番で三振が取れるのは、接戦が予想される決勝トーナメントでは大きな武器だ。19日(日本時間20日)の決勝戦での先発。現時点で杉内とその座を争うが、この日の好投を受け山本監督は「(決勝での先発起用を)十分、考えている。前から先発に戻したいという考えはあった」と明言した。

 「米国でも自分に何ができるのかを考えたい」。3連覇を目指すWBC決勝のマウンド。やはり、田中には大舞台がよく似合う。

 ▼前田健(準決勝先発へ向けて)ここまでいい投球ができているので、チームを決勝に導けるように頑張ってくる。何とか3連覇に貢献したい。

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