15日にも優勝M点灯!“裏4番”由伸が満塁弾 G7連勝

[ 2012年8月12日 06:00 ]

<巨・ヤ>5回2死満塁、右越えに満塁本塁打を放ち、マスコット人形をスタンドに投げ入れる巨人・高橋由

セ・リーグ 巨人9―1ヤクルト

(8月11日 東京D)
 巨人・高橋由伸外野手(37)が11日、ヤクルト戦の5回に自身通算9本目となる満塁弾を放った。今季は満塁機で打率・600、2本塁打、16打点と無類の強さを発揮。初回には阿部慎之助捕手(33)が先制2ラン、2回にはデニス・ホールトン投手(33)が中押しソロと計3本塁打で突き放す豪快な試合運びで、チームは今季2度目の7連勝。2位・中日との差を5・5ゲームに広げ、早ければ15日にも、3年ぶりのリーグ優勝に向けてマジックナンバー「35」か「36」が点灯する。

 4―0の5回2死満塁。高橋由はバットのグリップを余らせた。阿部、村田と前の2打者が四球だったことで、ストライクを取りに来る甘い球だけを確実に仕留めることに集中した。3球目のチェンジアップを右翼席中段に運んだ。

 「ちょっと泳いだけど、うまく引っ掛かってくれた。手応えは良かったけど、D・J(ホールトン)より飛んでなくて悔しい」

 そう言って笑いを誘ったが、試合を決める価値ある一撃だった。通算9本のグランドスラムは原監督を抜いて、巨人では歴代2位タイ。さらに今季は満塁機で2本塁打を含む10打数6安打、打点はリーグトップの16だ。

 「ウチの“裏4番”だから。打率こそ上がってこないけど、貢献ポイントは高い」と原監督。「表4番」の阿部、村田の2人には4月下旬に送りバントのサインを送ったが、高橋由へは6月6日のソフトバンク戦が最初。生え抜き最年長の37歳への信頼の証でもある。

 チームは7連勝で貯金29。それでも、原監督は手綱を緩めない。4点リードの4回に単独スチールに失敗した藤村に対し、「勝負は何が起こるか分からない。勢いを止めることもある」とベンチで?咤(しった)した。

 通算300本塁打に王手をかけた高橋由の姿勢も同じだ。「きょうが終わったら、またあしただから」。油断も慢心もないからこそ、巨人の勢いは衰えを見せない。

 ≪通算300本塁打へあと1本≫高橋由(巨)が今季2本目、通算9本目の満塁本塁打。巨人の最多通算満塁本塁打は王の15本(プロ野球記録)だが、9本は原の8本を抜き阿部と並び2位タイになった。今季の高橋由は満塁の場面で10打数6安打、2本塁打、16打点と大暴れ。満塁機で16打点はセでは畠山(ヤ)の14打点を上回り最も多い。これで通算300本塁打にあと1本。到達すれば王868、長嶋444、原382、松井332に次いでチーム5人目。現在高橋由は37歳4カ月を迎えており、長嶋の33歳3カ月を超えるチーム最年長での達成となりそうだ。

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2012年8月12日のニュース