2ストライクで三振?スコアボード誤表示で選手も審判も混乱

[ 2012年8月12日 06:00 ]

<佐世保実・札幌第一>5回2死一塁、佐世保実ナインは高橋が見逃し三振と信じてベンチへ引き揚げるも、スコアボードの表示が間違っていたため大混乱

第94回全国高校野球選手権1回戦 佐世保実5―3札幌一

(8月11日 甲子園)
 第4試合の佐世保実―札幌一戦の5回に、ボールカウントをめぐって試合が一時中断するハプニングが起こった。札幌一が2―2の同点に追いつき、なお2死一塁で打者・高橋の場面。1ボール1ストライクからの3球目はストライク。ところが、三振と勘違いした佐世保実ナインがベンチに引き揚げてしまった。

 直前に電光掲示板が1ボール2ストライクと誤表示されていたためで、その間に、一塁走者は三塁まで進塁。この状況に長谷川球審はボールデッドとして試合を止め、2死三塁から再開するアナウンスを流した。

 勝ち越しの生還を狙っていた札幌一側は「インプレーを審判の判断で止められるのか」という質問をし、佐世保実側は「走者一塁からの再開ではないのか」と伝令を送った。審判団が協議し、プレーを止めた時点の判断は正当という説明を両校に行い、再開された。

 審判規則委員会の木嶋一黄技術顧問は「審判としては試合を止めて、スコアボードを正しい表示に変えてから再開するべきだった」と謝罪し、再発防止に努めるとした。一連のプレーでの記録は盗塁と野手選択による進塁。再開後に高橋は空振り三振を喫した。

 ▼札幌一・菊池雄人監督 確認したのはインプレーなら走者を三塁で止めたのはどういうことか、ルールの適用について聞いた。勝ち越しになるかもしれない走者でしたから。

 ▼佐世保実・清水央彦監督 2ストライクだと思ったが(打者が)戻ってきたので自分が間違えたと思った。その時点でボールデッドではないかとアピールしたが、審判はインプレーの判断でした。

続きを表示

2012年8月12日のニュース