松井笑顔なきレイズ入団会見「野球がしたいだけ」

[ 2012年5月2日 06:00 ]

レイズと契約を交わし入団会見を行う松井秀喜

 レイズとマイナー契約を結んだ松井秀喜外野手(37)が1日(日本時間2日未明)、本拠トロピカーナ・フィールドで入団会見を行った。日米50人の報道陣が集まる中、終始引き締まった表情で笑顔はなし。背番号55とも決別する覚悟を示した。松井は2日(同3日)からフロリダ州ポートシャーロットのキャンプ施設で練習を開始。その後は傘下の3Aダーラムに合流し、早期のメジャー昇格を目指す。

 開幕から1カ月。松井がようやく米球界10年目のスタートラインに立った。マイナー契約では異例となる入団会見には、日米50人の報道陣と15台のテレビカメラが並んだ。しかし、チームカラーに近い濃紺のスーツに身を包んだその表情から、白い歯がこぼれることは一瞬たりともなかった。それが今の置かれた立場を示していた。

 「今はユニホームを着てまたプレーするチャンスをもらいましたので、レイズに対する感謝の気持ちでいっぱいですし、あとはメジャーに上がってプレーするだけです」。まずはレイズへの感謝を述べたが、立場はメジャー昇格の保証もないマイナー契約。「この時点での僕の現状だと思います」ときっぱり言った。

 公の場に姿を見せたのは、2月22日に渡米して以来、69日ぶり。オファーがあったのはレイズだけだったことも明かし「ただプレーがしたい。野球がしたいだけ」と心境を吐露。約2カ月間、続いた孤独な練習の日々についても「特別な気持ちはない。ただ待ちながら練習していただけです。試合はできないんですが、それ以外の練習はだいたいやっていました」と強気だった。

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2012年5月2日のニュース