清武氏VS巨人 互いに請求棄却求める 

[ 2012年2月2日 17:59 ]

 巨人の球団代表を解任された清武英利氏が巨人と読売新聞グループ本社、渡辺恒雄球団会長に計約6000万円の損害賠償などを求めた訴訟と、巨人と本社が清武氏に計1億円の賠償を求めた訴訟の第1回口頭弁論が2日、東京地裁であり、互いに請求を棄却するよう求めた。

 大門匡裁判長は両訴訟の併合審理を決定。閉廷後の記者会見で清武氏側の吉峯啓晴弁護士は、主張の整理にめどが付いた後に渡辺氏の証人尋問を請求する考えを示した。

 双方の訴状によると、清武氏は昨年11月11日に会見を開き、渡辺氏は巨人の来季コーチ人事を了承したのに、報告を聞いていないとする虚偽の発言で覆そうとしたと発表。球団は同月18日、取締役の適格性を欠くとして解任した。

 清武氏側は「(渡辺氏の行為は)重大なコンプライアンス違反で法令を順守すべく会見した。会見の発言は全て事実で違法性はなく、不当な解任だ」と主張。清武氏は「渡辺氏の鶴の一声を許せず、暴挙を見逃せなかった。選手やコーチを守りたい」と意見陳述した。

 球団側は、清武氏の報告に渡辺氏が「そうか。分かった」と述べた点は認めたが「聞き置いたとの趣旨だ」と説明。「適正な手続きを経ずに会見、虚偽事実を公表して業務を阻害し、取締役の注意義務に違反した。解任は正当だ」とした。

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2012年2月2日のニュース