被災地球児の夏始まる 高校野球宮城大会が開幕

[ 2011年7月9日 10:43 ]

全国高校野球選手権大会宮城大会の開会式で、横断幕を掲げて入場行進する石巻高ナイン

 第93回全国高校野球選手権大会宮城大会が9日、開幕した。東日本大震災の被害が大きかった東北3県では、岩手、福島に先立ち、被災地の球児の夏が始まった。宮城大会には77校が参加し、26日の決勝まで熱戦を繰り広げる。

 開会式は仙台市のKスタ宮城で行われ、入場行進では沿岸部の被災地にある宮城農高、石巻工高、石巻高の3校が、各地からの支援への感謝の言葉や、復興への思いを記した横断幕を掲げた。

 柴田高の佐藤裕次主将(18)は「勇気や感動を与えられるよう、熱く、元気よく精いっぱい戦うことを誓います」と選手宣誓。震災の犠牲者を悼み、黙とうもささげられた。
 福島は13日、岩手は14日にそれぞれ開幕する。

 ▼遠藤和秀・宮城県高野連会長の話 全国から寄せられた物心両面の心遣いに励まされ、前を向くことを忘れずにきょうを迎えることができた。球児の熱い思いが全国にとどくことを願っている。

 ▼奥島孝康・日本高野連会長の話 雨にも負けず、風にも負けず、この暑さにも負けない気力と、東北の人らしいしぶとさを発揮してほしい。この大会で活躍することが、あすの東北、日本をつくる希望になると信じている。

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2011年7月9日のニュース