伊志嶺プロ1号V弾「まだ興奮」ドラ1対決福井討ち!

[ 2011年6月13日 06:00 ]

<ロ・広>沖縄からやってきたオリオンビールガールたちに抱きつかれ「こういうのは勘弁して下さい」と伊志嶺

交流戦 ロッテ5―2広島

(6月12日 QVCマリン)
 待望のプロ1号で試合を決めた。ロッテ・ドラフト1位の伊志嶺が、2―2の7回1死一、三塁から決勝3ラン。ベンチで手荒い祝福を受けてもその感触は両手に残っていた。

 「まだ興奮しています。積極的に行く気持ちと、つなぐ気持ちで打席に入った。手応えは完璧。行ったと思いました」

 12球団のルーキー1号は、同学年の広島・福井からだった。カウント3ボールからの4球目。ベンチの「打て」のサインに迷いはなかった。こまのような軸回転でフルスイング。138キロ直球を完璧に捉え、左中間席へ運んだ。昨秋の明治神宮大会決勝。東海大の主将として頂点を狙ったが、早大の斎藤、大石、福井の「ドラ1トリオ」に敗れた。先発の福井には3打数1安打で「個人的にもヒット1本の後は打てなかったので。本当にうれしい」と声を弾ませた。

 50メートル5秒7の俊足で走塁、守備は一級品。だが、打撃で試行錯誤が続いていた。交流戦に入り34インチ、910グラムのバットを「振り負けないようにするため。重すぎるとコントロールも利かない」と33・5インチ、900グラムに軽量化した。打席ではバットを指1本分短く持ち、その分、テークバックをやや大きくした。殊勲の一打に、西村監督は「あそこで本塁打を打つとは思わないでしょう?思い切りの良いスイングをしてくれた」と称賛した。

 この日は、両親が沖縄・宮古島から観戦に訪れた。「ホームランボールは両親に贈ります。いいプレゼントになった」。これ以上ない親孝行を果たして笑顔だった。

 ≪3―0からプロ1号は香川(南海)以来≫新人の伊志嶺(ロ)が7回勝ち越しの1号3ラン。3ボール0ストライクからの一発だったが、ルーキーが3―0から本塁打するのは珍しく、町田(広)が92年7月29日ヤクルト戦でマークして以来19年ぶり。ただし町田の本塁打はプロ4号。プロ1号が3―0からの本塁打は香川(南海)が80年7月8日近鉄戦(プロ初打席)で記録して以来31年ぶりだ。今季の伊志嶺は長打が8本あるが、この日の本塁打を含めQVCで放ったのが7本。長打率は他球場での・267がQVCでは・421にはね上がる。

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