イチロー 休養明けマルチも「もう放っておいて」

[ 2011年6月13日 06:00 ]

<タイガース・マリナーズ>8回、左前打を放つマリナーズのイチロー

ア・リーグ マリナーズ1―8タイガース

(6月11日 デトロイト)
 マリナーズのイチローが休養明けで意地の2安打だ。3試合連続無安打で10日のタ軍戦を欠場。連続試合出場は255試合で止まったが、すぐに結果を残した。1日の休養で流れが変わるか問われたイチローは「そもそも(連続試合出場に特別な)認識がないですから。もう放っておいてほしい」と淡々と話した。

 それでも2安打ともに緩急に惑わされず、スイングには力強さがあった。6回の第3打席。先発シャーザーの2ボール2ストライクからの甘く入ったチェンジアップを中越え三塁打した。150キロを超える速球が2球続いた後の1球を、十分に引きつけて今季2本目の三塁打だ。17打席ぶりの安打の後は得点も記録。8回は2番手ベノアから、初球のチェンジアップを空振り後、95マイル(約153キロ)速球に押されず、左翼へはじき返した。

 チームはイチローが記録した1得点のみの完敗。それでも首位レンジャーズ追い上げへ、チームリーダーの復調は不可欠だけにエリク・ウェッジ監督は「三塁打はいいスイングをしていたし、左翼への安打も最後までボールを見て捉えていた。みんなが調子を取り戻すことを願っている」と言葉に力を込めた。

 「出るだけのことに意味はない。必要とされることに意味がある」とイチローは前日話した。休養についての議論が二度と出てこないためにも、安打を積み重ねるしかない。 (奥田秀樹通信員)

 ≪欠場明け初戦は通算打率・350≫イチローの欠場試合は11年目の今季まで計33試合。09年は開幕から胃潰瘍で、8月には左ふくらはぎ痛で、それぞれ8試合連続で欠場した。欠場明け初戦の成績は、通算打率・350と。無安打だったのは、03年6月3日のフィリーズ戦が最後で、その後は、この日も含めて7試合連続で安打をマークしている。

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2011年6月13日のニュース