ベテラン平尾「執念」代打できっちり決勝犠飛

[ 2011年6月4日 06:00 ]

<中・西>11回、代打の平尾は決勝の右犠飛を放つ

交流戦 西武2-1中日

(6月3日 ナゴヤD)
 最後はプロ18年目の勝負師が決めた。延長11回1死三塁。西武の代打・平尾は中日3番手・平井の外角低めの140キロ直球を強振することなく、右翼に勝ち越しの犠飛を運んだ。

 今季代打成績は4打数2安打4打点。5月22日の阪神戦(甲子園)でも延長11回に決勝打を放っている野手最年長の35歳は「とにかく食らいついていこうと。いいところで使ってもらっているので集中できている」と満足そうに振り返った。

 初回以外は毎回走者を出しながら3併殺で好機をつぶし、10回も1死二、三塁で得点できなかった。それでも勝ったことが昨季との違いだ。交流戦に入って延長戦3連勝(今季3勝1敗1分け)となった渡辺監督は「競ったゲームに勝つのがキャンプからのテーマ。みんなきっちり仕事をしてくれた」とうなずいた。昨季は延長戦で1勝8敗1分けと勝負弱さを露呈。「1勝差」でソフトバンクにリーグ優勝をさらわれる要因となった。

 今季のチームスローガンは「No Limit!2011 勝利への執念」。渡辺監督が昨季終了後、すぐに頭に浮かんだ言葉だった。11回も無死二塁から代打・浅村がきっちりバントを成功。キャンプからの意識付けは全員に浸透している。

 交流戦は10勝3敗となり、首位ソフトバンクに1ゲーム差と優勝も十分狙える。「若いチームなので、こういう勝ち方をするとチーム力が上がる」と平尾は言う。1勝に泣いた昨季と同じ失敗は繰り返さない。

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2011年6月4日のニュース