センバツ優勝投手は道産子 阪神新人から受け継いだグラブで頂点

[ 2011年4月4日 11:41 ]

<九州国際大付・東海大相模>優勝を決め、雄叫びを上げる東海大相模・近藤

 第83回選抜高校野球大会(甲子園)で、札幌市出身の東海大相模(神奈川)のエース・近藤正崇投手(3年)が日本一となった。決勝の九州国際大付(福岡)戦では6回から登板。9回2死から1点を失ったが、胴上げ投手となった道産子エースはお立ち台で「頂点獲ったぞ!」と絶叫した。

 中学時代は札幌新琴似シニアのエースとして活躍。以来、人生の転機を自分で決断してきた。高いレベルを求めた東海大相模進学。そして昨年11月25日に行った左足腓骨筋腱脱臼の手術もそうだった。手術翌日、歩行訓練を教えてもらって退院した近藤の姿を、父昭男さん(49)は「とても弱々しかった」と振り返る。必死のリハビリ。そして今春にこぎつけた。投げ込み不足で直球が本来の姿でない代わりに緩急を使い、準々決勝の鹿児島実(鹿児島)戦は6安打完封。今大会5試合中、先発2試合を含む4試合、計24回1/3を投げてチームを勢いづけた。

 昨夏の甲子園準Vエース・一二三(現阪神)から受け継いだグラブを使って頂点をつかんだ近藤は「野球ができない間、他の投手が支えてくれた。感謝したい」と最高の笑顔を浮かべた。

 ◆近藤 正崇(こんどう・まさたか)1993年(平5)8月21日、札幌市生まれの17歳。小3で新琴似スラッガーズで野球を始め、中学時代には札幌新琴似シニアで全国優勝。東海大相模では1年秋からベンチ入り。1メートル82、81キロ。右投げ右打ち。

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2011年4月4日のニュース