「絶対、力入れるな!」中田にツインズ西岡が激励コール

[ 2011年2月10日 09:49 ]

休日返上で室内で打撃練習を行う中田翔

 真価が問われる4年目にオフの2文字はない。日本ハムの中田翔内野手(21)が今キャンプ2度目の休日となった9日も特打を敢行した。大阪桐蔭の先輩、ツインズの西岡剛内野手(26)から前夜にかかってきた激励コールに勇気づけられ、約40分のマシン打撃。4日に続く休日返上で無休トレーニングを続ける怪物がレギュラーへ突き進む。

 目の色が変わっていた。

 正午前の名護市営球場横の打撃用テント。ホームベース上を見下ろすように右足を五角形の頂点へ置き、左足は開き気味にしながら約40分間、打撃マシン相手にたっぷり汗を流した。苦手の内角球を両肘をたたんで打つための特訓だった。

 「左足を開いた方が右脇を使いやすい。今取り組んでいることを忘れないための確認です。でもまだまだ」。前日の紅白戦で適時二塁打を含む2安打を放っても、追い求める先ははるか彼方と言いたげだった。

 ヘトヘト気味の体が1本の電話で目覚めた。前夜11時すぎ、米フロリダ州リーカウンティで自主トレ中のツインズ・西岡から携帯電話に連絡が入った。「頑張れよ。力を入れ過ぎないよう意識しろ。絶対、力を入れるな!」。新天地のキャンプインを控えながら、さりげなく心配してくれる大阪桐蔭の先輩の気遣いがうれしかった。

 「メジャーリーガーですよ。ありえない。ありがたいことです。西岡さん自身の前に、自分のことを気遣ってくれるなんて…」。だからこそ、4日に続く休日返上練習など当然のことだった。

 梨田監督も「脇が甘くスキがありすぎたから今まで打てなかったけど、このキャンプは両腕も体も絞れている。僕は(レギュラーとして)使えるんじゃないかと思っている。もしかしたら、という夢を見させてくれる」と評する。

 10日のフリー打撃ではドラフト1位・斎藤を相手に打席に立つ。

 06年夏の甲子園で4打数3三振と自信を打ち砕かれた右腕に、今度はプロとして3年先輩の意地を見せつける。

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2011年2月10日のニュース