技あり2点三塁打!阿部、驚異の“ツイスト打法”

[ 2010年5月5日 06:00 ]

初回1死一、三塁、中越えに2点適時三塁打を放つ阿部

 【巨人5-1ヤクルト】こんな打ち方は阿部にしかできない。内角シュートの読みは外れ、石川が投じた外角スライダーを泳ぎながら右手一本で拾ったようなスイング。だが上半身で球を追うと同時に開きかけた右腰を逆回転させて球をミートした。一瞬で行う逆回転で腰が開くのを防止。軸が固定し、ヘッドスピードも上がった。初回に1点を先制して、なお1死一、三塁。打球は中越えへの2点三塁打となった。

 阿部は「タイミングを外されて片手になったけど芯で打てたから打球が伸びた。体重が乗った」と振り返る。「打球を追っているときは半信半疑で、疑いながら追った」とは打球をグラブに当てながら捕球できなかったヤクルトの中堅・青木。体勢が崩れているように見える打撃からは想像もできない打球の伸びがあった何よりの証言だ。
 打つ瞬間に腰を逆にひねる動きは「ツイスト」と呼ばれ、ヘッドスピードのアップや筋力強化を目的にキャンプなどの一定期間に取り入れる選手が多い。ただ阿部は入団時から日々の練習で行っており「打席で意識してできないけど、何年か前にテレビのスロー再生で“できてる”と思った」と話す。この日もティー打撃、フリー打撃でツイストの動きを実施。継続は力なり。とっさに生まれるツイスト打法は、その言葉を実証している。

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2010年5月5日のニュース