落合竜6年目へ 野手の育成が最優先課題

[ 2008年11月23日 16:04 ]

 夏場以降失速し、昨季日本一の存在感を示せないままシーズンを終えた中日。来季に向け、明るい材料は少ない。既に主砲ウッズの退団が決まり、FA宣言したエース川上、中村紀の移籍も濃厚。大型補強はしない方針で、獲得予定の新外国人と若手の飛躍に期待するしかない状況にある。

 最優先の課題は野手の育成だ。今季のチーム打率2割5分3厘、535得点はともにリーグ最低だった。「(主力は)力が落ちていくだろうし、どうやって秋にレベルアップを図って、来年どういうメンバーで開幕に合わせていくか」。就任6年目のシーズンに思いを巡らせる落合監督は、6勤1休の厳しい秋季練習でノックや打撃指導などに動き回った。競争になりそうなのは中堅と一塁で、中堅は平田やドラフト1位指名の野本(日本通運)、一塁は新井や福田が期待されている。
 一方、チェン、吉見ら若手投手が台頭したブルペンは活気がある。川上が抜ければその穴は大きいが、層の厚さでカバーするしかないだろう。今季不振だった中田、朝倉の復活も不可欠だ。
 新たに3年契約を結んだ落合監督は「若い選手に力をつけさせて競争させて、という形になってくると思う。将来も考えて目をつぶるところはつぶる」と“我慢”の起用も覚悟する。育てながら勝つという難題に、どのような答えを示すか。

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2008年11月23日のニュース