田沢獲り“本命”レッドソックス動き出す

[ 2008年11月11日 06:00 ]

ホンダとの練習試合前に、アイシングの準備をする田沢純一

 田沢獲得レースが佳境を迎える。メジャー挑戦を表明している新日本石油ENEOS・田沢純一投手(22)に対し、本命とされるレッドソックスのジョン・ディーブル環太平洋スカウト(46)が近日中に来日。田沢の実戦登板を最終チェックすることになった。23日の日本選手権終了後にも交渉に乗り出す方針で、獲得へ最も熱心とされるレ軍入りへ“加速”することになりそうだ。

 海の向こうから注目を集める156キロ右腕・田沢獲りへ、いよいよレ軍が本格参戦する。ディーブル環太平洋スカウトが来週早々に来日。20日の社会人日本選手権2回戦(京セラドーム)を視察し、大会終了後にも交渉の席に着くことになる。
 国内では10月30日にドラフトが終了。米球団による獲得レースも解禁となり、4日にはブレーブスがいち早く田沢サイドと接触。異例のメジャー契約に加えて4年総額600万ドル(約5億9400万円)を提示したとされている。ディーブルスカウトは昨年11月のW杯(台湾)をはじめ、今年3月のスポニチ大会など“松坂2世”を徹底マーク。獲得に興味を示してきた。ただ、ここにきて一気に過熱してきた他球団との争奪戦に後れを取るまいと、正式に争奪戦参戦を表明したのだ。
 メジャー球団では最も早い時期から田沢に興味を示してきたレ軍は、ブ軍同様にメジャー契約を用意しているともいわれる。加えて球団には松坂という最高の教材となる存在もいる。交渉の結果次第で、田沢サイドが一気に入団へ傾く可能性は高い。
 レ軍、ブ軍だけでなく、マリナーズは山本泰・国際スカウト部日本担当がこの日もホンダとの練習試合(日石グラウンド)を視察。最速147キロの直球を軸にした6回2安打1失点の好投を見守った。17日にはケリー・パット極東担当スカウト、20日には2人の編成担当者まで来日して交渉を行う。さらにタイガース、フィリーズ、レンジャーズ、カブスも獲得に動く可能性もあるなど“金の卵”争奪戦は過熱する一方だ。
 日本選手権終了後、交渉を再開する予定の田沢は「交渉に来てくれる球団があることはうれしいこと」と笑顔で話している。大本命チームの参戦で“レッドソックス・田沢”が一気に誕生するのか、注目が集まる。

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2008年11月11日のニュース