多田野が危険球退場も…中日に雪辱

[ 2008年5月24日 06:00 ]

<日・中>決勝本塁打の稲葉(右)と多田野の後受けて緊急登板の坂元のヤクルトからの移籍コンビがお立ち台でBBと万歳

 【日本ハム1-0中日】日本ハムは虎の子の1点は“一丸リレー”で死守した。昨季日本シリーズ1勝4敗で屈した中日相手に雪辱。梨田監督は「坂元がよく頑張った。まさか1―0で勝てるとは…」と振り返った。

 3回1死で不測の事態が起こった。初回から打者7人を完ぺきに抑えていた多田野が平田への2球目。抜いた直球、118キロがすっぽ抜けて左後頭部を直撃した。当初は危険球と見なされず、試合は続行されるかに見えたが落合監督が猛抗議。審判団が数分間協議した末に多田野は退場を告げられた。これには梨田監督も猛然と抗議したが、受け入れられなかった。

 「チーフアンパイアが危険球と判断してないのに落合監督の抗議の後に協議して退場になった。モヤモヤした気持ち。平田は投手に向かっていってよけてない。あの危険球は考えてほしい」と試合後も怒りは収まらない。ナインも奮起。ブルペンでキャッチボール程度だけの坂元が緊急登板。昨季までヤクルトで対戦していただけに「中日のデータは頭の中にある」と3回2/3を無失点と好投した。建山、宮西とつないで最後は武田久が4試合連続セーブ。必死の継投で4連勝を飾った。

 4月29日ロッテ戦も試合前練習で武田勝が骨折。緊急登板したスウィーニーの好投で勝利。緊急事態での白星続きに厚沢投手コーチは「投手王国ですから」とにんまりだ。交流戦負けなしの3連勝。昨年も交流戦18勝5敗1分けで貯金13を荒稼ぎ。リーグ連覇まで突き進んだ。今年も同じ風が日本ハムに吹き始めている。

 ≪稲葉 技あり弾!≫日本ハム・稲葉のバットが虎の子の1点を叩き出した。2回、中日エース・川上の内角低めのカットボールを腕を畳んで振り抜き、右翼ポール際へ技ありの7号ソロを運んだ。これが決勝点となり稲葉は「切れるか心配だったがうまく打てた。DHなので打つ方で貢献したかった。中日も投手が軸で似ているが1―0とは。投手、野手がみんなで守り勝った」と笑顔を見せた。

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2008年5月24日のニュース