【玉ノ井親方 視点】霧島は一瞬の判断ミスで黒星…好調な時こそはまりやすい“落とし穴”

[ 2026年5月17日 19:16 ]

大相撲夏場所8日目 ( 2026年5月17日    両国国技館 )

豪ノ山(右)に押し出しで敗れた霧島(撮影・尾崎 有希)  
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 好調な時こそ落とし穴にはまりやすくなる。

 霧島はこの一年、豪ノ山に3連勝していたが、一瞬の判断ミスが黒星を呼び込んでしまった。

 主導権を握っていたのは大関だった。馬力のある相手の当たりを真っ正面で受け止め、逆に押し返した。左が入って土俵際まで詰めた。だが、そこでまわしを引いて体を密着させれば良かったのだが、攻め急いだのか、左からすくい投げを打った。それが不発で相手に反撃の隙を与えてしまった。離れて取りたい豪ノ山に、自分から不利になるような形をプレゼントしてしまい、案の定、突き返された。そして我慢できずに引いたところを一気に押し込まれてしまった。

 今場所は体がよく動いていて、相手の技への反応も良かっただけに、大事な場面で慎重さを欠いてしまった。土俵際でしっかりまわしに手が届くまで我慢できれば良かったが、安易に投げにいって墓穴を掘ってしまった。中日になってちょうど疲れが出始める頃。頭のどこかに早く勝負を決めたいという気持ちがあったのかもしれない。

 しかし、まだ1敗しただけ。尾を引くような黒星ではない。

 一方、1敗で追いかけていた若隆景にとっては追い風となる展開だ。

 この日の王鵬戦も良い相撲だった。右肘に不安を抱えているが、左で前まわしを引いて、回り込みながら出し投げを打って相手の態勢を崩し、最後は両前まわしを引いて寄り切った。うまい相撲だった。

 左脇を締めて回り込んで右を差す。引きつける力が抜群の若隆景に、その形をつくられてしまったら、相手は何もできなくなる。今までは右を差して左からおっつける形を武器にしていたが、左で前まわしを引く相撲も新に身につけたのではないか。

 まだ気は早いが、霧島と若隆景の直接対決は大きな一番になりそうだ。

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