【高校ラグビー】東海大大阪仰星 こだわりのFW勝負で0―6から残り2分逆転!PR朝倉が執念トライ

[ 2025年12月31日 05:30 ]

第105回全国高校ラグビー2回戦   東海大大阪仰星7―6佐賀工 ( 2025年12月30日    花園 )

<佐賀工・東海大大阪仰星> 後半、中央にトライを決め歓喜の東海大大阪仰星フィフティーン(撮影・大森 寛明)
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 2回戦16試合が行われ、前回大会準優勝の東海大大阪仰星(大阪第1)がシードの佐賀工を7―6で破った。6点を追う後半28分にPR朝倉久喜(3年)が値千金のトライを奪い、直後のゴールで逆転に成功。歴代8位の大会通算70勝目を挙げた。シードの大阪桐蔭(大阪第3)は光泉カトリック(滋賀)に61―3で大勝。史上6校目の3連覇を狙う桐蔭学園(神奈川第1)は常翔学園(大阪第2)を37―5で下した。

 ゴールポスト真下、もみくちゃのインゴールで最後に立ち上がったのはPR朝倉だった。1回戦の137得点から一転、0―6で迎えた後半28分過ぎ。東海大大阪仰星はミスが許されない局面でFW勝負にこだわり、実に16フェーズを重ねてトライを取り切った。殊勲の背番号1は信じていた。「自分がどんな人間か、最後の最後に出る」――。28分9秒、わずかな隙間を見逃さず、ラックからボールを持ち出して潜り込んだ。逆転のゴールも決まり、残り60秒を切って1点上回った。

 劇的な逆転勝利につながる分岐点があった。後半24分、敵陣22メートルライン付近でペナルティーを得ると、チームはボールを外に蹴り出してラインアウトからプレーを再開する選択をしなかった。FWを軸とした自慢の馬力を生かす連続攻撃に最後までこだわった。先発したFW8人の平均体重は101・25キロ。佐賀工FWは高校日本代表候補3人を含む強力な布陣で、朝倉は「FW全員でやり切ろうと思っていた。最後の最後、1点差に懸ける思い。そういうものを積み重ねてきた結果」と肉弾戦で上回った勝利の充実感に浸った。

 湯浅監督は「(ラインアウトで)もう一度、球を取り合う必要はない。ラグビーの本質は球の争奪戦で球を持ち続けるべき」と説明した。土井崇司前監督が掲げた、倒れずボールをつなぐ「ノーラック・ラグビー」。その伝統が劇的な逆転勝利の道筋を照らした。

 前回大会準優勝ながら、初めてノーシードで迎えた今大会。過去にノーシード校が優勝した例はない。湯浅監督は「ノーシードで1試合多い。一つでも多く楽しむことを体現したい」と言葉に力を込めた。大勝と薄氷勝利の両方を年内に味わう過去にない経験を積み、仰星のギアはさらに一段上がった。 (河合 洋介)

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