【中嶋常幸の快説オーガスタ】松山以外の優勝で泣くとは…マキロイは心も体もタフだった

[ 2025年4月14日 15:12 ]

グリーン上で感極まるマキロイ(AP)
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 素晴らしい優勝争い、凄い勝負だった。松山以外の優勝で泣くとは思ってもいなかったが、感動して涙が出てきた。

 アーメンコーナーの13番パー5。マキロイはレイアップした後の3打目をクリークに入れて、本人も何をやってるんだという感じだったと思う。15番でも第2打を50ヤード近く曲がるフックをかけて2メートルのイーグルチャンスにつけたが、それを決めきれなかった。

 そのあたりから、もうアップアップに見えた。凄いショットはもう打てないんじゃないかと思わせた。だが、マキロイは心も体もタフだった。少しも折れていなかった。

 これまで味わってきた数多くの苦い経験が、彼をたくましくさせていたのだと思う。17番で第2打を80センチにつけてバーディーを決め、18番でも素晴らしいティーショットを打った。セカンドショットは少し爪先下がりのライ。その分、想定よりも右に飛んでバンカーに入った。

 決着はサドンデスに持ち込まれた。本選の18番でバーディーを決めたローズの方が流れは良かった。

 だが、マキロイはプレーオフ1ホール目の18番でまたもや素晴らしいティーショットを見せた。セカンドはほとんど平らなライだった。それでピンの方向に打つことができた。

 あの場面でああいうティーショットを打てたのも凄いが、長いミドルホールの18番の第2打をギャップウエッジで打っていたことにも驚かされた。この日の勝因は18番のティーショットだ。11年に4打差を逆転された悲劇が無駄ではなかったことを証明したプレーだった。

 接戦になったことで、守りに入らず最後までマキロイらしいアグレッシブなプレーができたことも良かった。

 オーガスタの女神は、17番でローズがボギーを打った時にどちらを勝者にしようか迷っていたように思う。そして最後に選んだのは、大会最年長初V記録ではなく、史上6人目の生涯グランドスラムだった。

 最終日に66を出した松山は、来年の第1ラウンドに向けて、凄く気分がいい状態で回れるかなと、ホールアウト後に言っていた。マスターズで優勝争いするためには、いろいろな準備や調整が必要なのは確か。

 ただ、マスターズに勝ったことのない私が言うのもおこがましいが、パトロンたちからもっとパワーをもらって、それを力に変えられるような選手になってもらえればと願っている。今年で33歳になり、体も若い頃とは変わってくる。声援を力に変えることができる選手になれば、松山のプレーはもっと輝く。(プロゴルファー)
 

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