【卓球 男子シングルス展望】成長実感の張本智は自分との戦い 重圧に押しつぶされないことが重要

[ 2024年7月24日 06:30 ]

東京五輪混合ダブルス金メダリストの水谷隼さんが占うパリ五輪展望

 卓球パリ五輪代表の事前合宿で、練習中に笑顔の張本智和=20日、アミアン(代表撮影)
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 パリ五輪の卓球は、27日から始まる。日本は男女シングルス、男女団体、混合ダブルスと全5種目でメダル獲得の期待がかかる。東京五輪混合ダブルス金メダリストの水谷隼さん(35)が各種目における日本勢の戦いを占った。金メダルやメダル獲得の可能性について言及し、選手たちへのエールも送った。 (取材・構成 西海 康平)

 この2年間ぐらいの張本智を見ていて、成長を感じる。以前は何をしてくるか読みやすいタイプだったけど、最近では意表を突くプレーも出てきている。多くの試合を重ねてきて、戦い方や戦術の部分で進化が見られる。

 東京のシングルスの時は緊張していたのを覚えている。本来なら負けるような相手ではない選手に4回戦で敗れたし、世界選手権などでも、格下との対戦で硬くなったり、ミス待ちになってしまう傾向が以前は見られた。

 そういう意味では、張本智は自分との戦いになると思う。最近の海外ツアーでは常に攻撃的なプレーができているし、五輪でも継続できるかどうか。プレッシャーに押しつぶされずに戦うことが一番大事になる。

 ▽東京五輪の卓球 この大会から採用された混合ダブルスでは水谷隼と伊藤美誠が組み、決勝で中国ペアを撃破。日本勢で史上初となる金メダルを獲得した。男子シングルスは張本智和、丹羽孝希がともに4回戦敗退。女子シングルスは伊藤美誠が銅メダルを手にし、石川佳純は準々決勝敗退となった。男子団体は水谷隼、張本智、丹羽が3位決定戦で韓国を退けて銅メダル。女子団体は石川、伊藤、平野美宇が決勝まで進んだが、中国に敗れて銀メダルとなった。

 ◇水谷 隼(みずたに・じゅん)1989年(平元)6月9日生まれ、静岡県磐田市出身の35歳。五輪は08年北京大会から4大会連続出場。16年リオ大会のシングルスで銅メダル。同種目で男女通じ日本人初のメダルを手にし、団体は銀メダル。21年東京大会は伊藤とペアを組んだ混合ダブルスで金メダル、団体で銅メダルを獲得。大会後に引退を表明。

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