キウイの栄養素とメリットが“ガチで”すごい!効果的な食べ方は?1日何個まで?

[ 2024年4月23日 09:00 ]

スーパーで年中見かける、甘酸っぱい果物「キウイ」。グリーンキウイ、ゴールドキウイなどの種類がありますが、どっちがいいのでしょうか。ゼスプリからは赤いキウイ『ルビーレッドキウイ』も期間限定で展開されており、改めてキウイの栄養成分や食べるメリットなどを知りたいところ。

今回は、医師・イシハラクリニック副院長の石原新菜先生にお話を伺い、栄養素だけでなくおすすめの食べ方や1日の摂取量、食べる時間帯などをくわしく解説していきます。

キウイにはどんな栄養素が含まれている? 特徴とはたらき

──私たちがよく見かけるキウイは、おもに「グリーン」と「ゴールド」ですが、この2つにはどんな栄養が含まれているのでしょうか。最近は季節によって「ルビーレッド」も出回っていますが、どんな特徴があるのでしょうか。

グリーンキウイ

石原先生:グリーンキウイは食物繊維を多く含んでいます。水に溶けやすい水溶性食物繊維と、水に溶けにくい不溶性食物繊維の両方を含んでいます。

水溶性は便を柔らかくする効果、不溶性は便のカサを増す効果があり、便通対策に役立つことが期待できます。

ゴールドキウイ

石原先生:ゴールドキウイはビタミンCを多く含んでいます。ビタミンCには、日焼けやシミの原因となるメラニンの生成を抑える働きや肌の老化を防止する働きがあります。

ビタミンCは一度に大量に摂っても排出される水溶性であるため、こまめに、毎日摂ることが重要です。

ルビーレッドキウイ

石原先生:ルビーレッドキウイはアントシアニンを多く含んでいます。ポリフェノールの一種なので、「抗酸化作用」も期待できる成分です。

抗酸化作用により、活性酸素の発生や働きを抑えるので、春特有のだるさや肌の老化防止も期待できます。

筋トレやランニングなど運動をしている人がキウイを摂るメリット

──MELOS的には、筋トレやランニングなど運動をしている人がキウイを摂ることで、どんなメリットが考えられるか気になるところです。

石原先生:運動をすると、汗でミネラルが失われたり、代謝にビタミン・ミネラルを使ったりするので、それらをキウイで補給することができます。

ダイエットをしている人がキウイを摂るメリット

──では、ダイエットをしている人にとっては?

石原先生:ダイエット中に不足しやすいビタミン・ミネラル、とくに鉄分を摂ることができます。食物繊維をとることで便通の改善、カリウムも豊富なので、むくみの改善につながり、ダイエットをサポートしてくれます。

カロリーと栄養成分(可食部100gあたり)

──キウイの栄養成分について、グリーン、ゴールド、ルビーレッドそれぞれみていきます。

グリーンキウイ(緑肉種/生 可食部100gあたり)

エネルギー 53kcal
タンパク質 0.8g
炭水化物 13.3g
食物繊維総量 2.3g
カリウム 300mg
カルシウム 27mg
マグネシウム 14mg
鉄 0.2mg
亜鉛 0.1mg
ビタミンA 2μg(レチノール活性当量)
ビタミンE 1.1mg(α−トコフェロール)
ビタミンK 15μg
ビタミンB1 0.02mg
ビタミンB2 0.06mg
ナイアシン 0.4mg
ビタミンB6 0.22mg
葉酸 73μg
パントテン酸 0mg
ビタミンC 88mg
銅 0.13 mg
参考:ゼスプリ インターナショナル調べ

石原先生:グリーンキウイは食物繊維が多いのが特徴です。

ゴールドキウイ(黄肉種/生 可食部100gあたり)

エネルギー 54kcal
タンパク質 0.9g
炭水化物 15.6g
食物繊維総量 1.1g
カリウム 298mg
カルシウム 27mg
マグネシウム 14mg
鉄 0.2mg
亜鉛 0.1mg
ビタミンA 2μg(レチノール活性当量)
ビタミンE 1.1mg(α−トコフェロール)
ビタミンK 7μg
ビタミンB1 0.02mg
ビタミンB2 0.04mg
ナイアシン 0.5mg
ビタミンB6 0.18mg
葉酸 82μg
パントテン酸 0.12mg
ビタミンC 88mg
銅 0.12 mg
参考:ゼスプリ インターナショナル調べ

石原先生:ゴールドキウイはビタミンCが多いのが特徴です。

ゼスプリ ルビーレッドキウイ

エネルギー 59kcal
タンパク質 0.9g
炭水化物 15.9g
食物繊維総量 1.8g
カリウム 338mg
カルシウム 16mg
マグネシウム 12mg
鉄 0.2mg
亜鉛 0.1mg
ビタミンA 4μg(レチノール活性当量)
ビタミンE 1.6mg(α−トコフェロール)
ビタミンK 7μg
ビタミンB1 0.02mg
ビタミンB2 0.03mg
ナイアシン 0.3mg
ビタミンB6 0.1mg
葉酸 69μg
パントテン酸 0mg
ビタミンC 189mg
銅 0.19 mg
出典:ゼスプリ インターナショナル調べ

石原先生:ルビーレッドキウイはアントシアニンが多いのが特徴です。

グリーンキウイとゴールドキウイ、どっちがいい? 選び方のポイント

──グリーンとゴールドどちらを買うといいのかわからない人のために、こんな人はグリーン、など選び方を教えてください。

石原先生:便秘がちな人や、腸内環境をよくしようと思う人は、食物繊維の多いグリーンキウイを。美肌効果や紫外線対策として、ビタミンCをしっかりとりたい人はゴールドキウイがおすすめです。

キウイは1日に何個食べていい? 毎日食べるメリット

──キウイは1日に何個までが適量でしょうか。また毎日食べてもよいでしょうか。毎日食べた場合にはどんなメリットが考えられるでしょうか。

石原先生:何個たべても大丈夫ですが、1日1~2個でキウイの栄養素はしっかりとれます。毎日続けて食べることで、美肌、むくみ、腸内環境の改善につながります。

キウイの栄養を逃さない効果的な食べ方

──キウイを食べるタイミングに悩みます。いつ食べるのがおすすめなのでしょうか。

石原先生:食べるタイミングはいつでも構いませんが、朝に食べることで1日の活動に必要な栄養素を摂取できます。抗酸化作用の強いビタミンCを朝にとることで、日中の紫外線ダメージからお肌を守ってくれます。

夜にとるメリットとしては、寝ているときが腸のゴールデンタイムと言われているので、夜に食物繊維を摂ることで腸内環境の改善になります。

なお、タンパク質分解酵素のアクチニジンやビタミンCは、熱に弱いので生のまま食べる方がいいですね。

──キウイと一緒に食べるとよい食材はありますか?

石原先生:お肉と一緒に食べると、タンパク質分解酵素のアクチニジンがお肉の消化を助けてくれます。お肉のソースにしたり、食後にキウイを食べたりするとよいですね。

ヨーグルトと一緒に食べるのもオススメです。ヨーグルトの乳酸菌とキウイの食物繊維で腸活になります。サラダやスムージーにすれば、他の野菜の栄養素も美味しくとれて、相乗効果がありますよ。

──では、こんな食べ方はもったいない! という、キウイの栄養や味を損ねる食べ方があれば教えてください。

石原先生:加熱することと、汁ものにつけることです。カリウムやビタミンC、ビタミンB群は水溶性なので、栄養素が水分に流れでてしまうためです。たとえばフルーツポンチのようなレシピは、汁まで飲むと栄養素を逃さずいただけます。

いつが食べごろ? 見極め方と保存期間

──悩むのがキウイの食べごろです。いつもタイミングが掴めず、まだ固いままや、逆に熟しすぎて柔らかくなってしまいます。キウイの食べごろの見極め方を教えてください。

石原先生:キウイを手で包み込むように持ってみて、固すぎず、弾力があれば食べごろです。

──ちなみに、キウイは買ってからどのくらい保つでしょうか。買い置き派なので気になります。

石原先生:購入時の果実の熟度にもよりますが、冷蔵庫で1週間くらいです。

根強いウワサ! キウイを食べて日に当たるとシミが増えるってホント?

──ここからは、キウイの気になる都市伝説について。レモン同様、キウイを朝に食べるとシミになるという噂が根強く残っているようですが、本当のところは。

石原先生:大丈夫です。問題なのはビタミンCではなく、ソラレンという成分です。ソラレンはレモン、ライム、グレープフルーツに入っています。

──安心して朝キウイをいただけます。ちなみにレモンの場合も、大量に摂取しない限りは問題ないという見解となっているようです。

参考:西山一朗.“「果物や野菜に含まれるソラレンの量はどのくらい?」にお答えします【拡散希望】”. 駒沢女子大学/駒沢女子短期大学 健康栄養学科. 

朝にレモン(ビタミンC)を摂ると、ソラレンの関係でシミが増えるというウワサ

キウイを控えた方がいい人はいる?

──ちなみに、キウイを控えた方がいい場合とは。

石原先生:キウイに対してアレルギーがある人は、食べないようにしてください。キウイを食べて口の中がかゆくなる、ピリピリするのもアレルギーです。

ゴム手袋のラテックスに対してアレルギーがある人も要注意です。アレルギーの交差反応といって、ラテックスにアレルギーがあった場合、キウイにも出てしまうことがあります。キウイのタンパク質とラテックスのタンパク質が似ているため、免疫が反応してしまうのです。

回答者プロフィール

イシハラクリニック副院長 石原新菜先生

医師・イシハラクリニック副院長、ヒポクラティック・サナトリウム副施設長。クリニックでの診察の他、わかりやすい医学解説と、親しみやすい人柄で、講演、テレビ、ラジオ、執筆活動と幅広く活躍中。

<Edit:編集部>

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