葛西紀明 3季ぶり海外遠征切符 51歳、W杯出場最多記録またまた更新

[ 2024年2月19日 04:50 ]

ノルディックスキーW杯ジャンプ男子札幌大会最終日 ( 2024年2月18日    札幌市大倉山ジャンプ競技場=ヒルサイズ137メートル )

最多出場記録を連日更新した葛西の1回目の飛躍                                                                                           
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 51歳のレジェンド、葛西紀明(土屋ホーム)は予選を100・5メートルの49位で通過し、自身の持つギネス世界記録を571試合出場に伸ばした。決勝では1回目107・5メートルの43位で上位30人による2回目には進めなかった。17日に30位となってW杯ポイント(30位以内)1点を獲得したことでW杯(5枠)かW杯下部のコンチネンタル杯(4枠)に参戦することが決定。海外のW杯参戦となれば19年12月以来4季ぶりとなる。小林陵侑(27=チームROY)は2戦連続で2位だった。

 ギネス世界記録更新となるW杯個人最多571試合出場を果たした葛西は1回目107・5メートルで2回目に進めなかった。踏み切りで失敗してK点(123メートル)のはるか手前に落ち「駄目だ」と苦笑い。「緊張して、若干パニックになった」という。それでも51歳の奮闘ぶりに前日を800人上回る観客3100人から大きな拍手。試合後は強国オーストリアのチームから記念撮影を求められる人気ぶりだった。

 国内2試合を終え、「いい自信につながったが、悔しい気持ちは強い。助走でうまく(スキー板に)乗れていない。世界のトップジャンパーを見て、とてもいい勉強になり、改善点も見えた」と振り返る。4季ぶりのW杯で30位と43位。作山憲斗ヘッドコーチ(33)は葛西の今後の海外遠征メンバー入りについて「もちろん入る」と明言した。

 海外でのW杯復帰の可能性も膨らむ。5枠のうちW杯個人総合2位の小林陵、この日自己最高7位の二階堂蓮、前日10位の小林潤志郎の3選手は確定。残り2枠は腰痛のために欠場した中村直幹の今後が不透明で混戦となり、葛西らが争う形だ。

 22日開幕のW杯オーベルストドルフ(ドイツ)は葛西の得意なフライングヒルだが、現状は小林陵と二階堂の2選手のみの予定。葛西がW杯参戦となる可能性があるのは3月1日からのフィンランド・ラハティから。「海外に行けばもうちょっと気楽に戦える」。世界がレジェンドを待っている。

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