炎鵬が5場所連続休場で序二段転落へ 脊髄損傷から8カ月「100%になるまでは…」大事を取り決断

[ 2024年1月12日 16:09 ]

元横綱・白鵬の宮城野親方(左)と話す炎鵬(6日撮影)
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 元幕内で東三段目83枚目の炎鵬(29=宮城野部屋)が12日、大相撲初場所(14日初日、東京・両国国技館)を休場することとなった。11日の稽古後に師匠の宮城野親方(元横綱・白鵬)と話し合い、この日朝に最終判断を下した。炎鵬の休場は昨年夏場所途中から5場所連続で、来場所は序二段転落となる。

 身長1メートル67、体重100キロの小兵は、昨年夏場所で脊髄損傷の大ケガ。日常生活もままならない寝たきり状態からリハビリを始め、10月から一丁押し、12月から実戦稽古と段階を踏んで復帰への歩みを進めてきた。年明けに精密検査を受け、医師からはGOサインをもらっていた。

 11日の稽古後には「出たいですね」と正直な思いを吐露。それでも、脊髄損傷からの復帰は角界ではほとんど前例のない挑戦。「出たいけど、土俵の厳しさや勝つことの大変さは分かっている。三段目はそんなに甘くないので、そこも踏まえた上で考えないと。恐怖心との闘いになる」と複雑な思いも明かしていた。

 この日、師匠は「首は危ないところですから。相撲勘がまだ全然ないので」と理由を説明。12月上旬から始めた実戦稽古でも三段目や序二段力士としか取れておらず、元いた地位の関取衆と取れていない以上は万全とは言えないようだ。ギリギリまで出場の可能性を探ったが今場所の復帰は見送りに。炎鵬は「春場所では大丈夫だと思う」と序二段から再起を期すことを誓った。

 力士人生どころかその後の人生にも影響を与えかねない首の大ケガ。それだけに「100%になるまでは出ない。99%まで回復しても、その1%が怖いので」と話していた。「自分の中で“もう大丈夫、何の怖さも不安もない”ってぐらいになったら出る」。多くのファンが待ち望む復帰へ、今回は大事を取る決断となった。

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