稲見萌寧が心変わり米参戦 前週TOTOジャパンクラシックで優勝し「勝ち取った権利に全力で」

[ 2023年11月10日 04:30 ]

米ツアー挑戦を決め笑顔を見せる稲見(撮影・西尾 大助)
Photo By スポニチ

 前週のスポニチ主催TOTOジャパンクラシックで優勝し、来季の米ツアー出場資格を得ていた稲見萌寧(24=Rakuten)が9日、米ツアーへの参戦を表明した。メンバー登録の期限は米国時間の13日で、今後、手続きに入る。稲見は10日に開幕する伊藤園レディース(千葉県・グレートアイランドC)に出場する。

 もう迷いはない。プロアマ戦後の会見。稲見はすがすがしい表情で、大きな決断を明かした。「私自身で勝ち取った権利。ずっと日本で、と言ってきたが、引退した将来のことを考えても、米ツアーで戦ったというのは、凄く大きな私の人生の一つ。挑戦してみたいと思った」と経緯を説明した。

 稲見はこれまで「日本ツアーの永久シードが目標」と常に答えてきた。その思いに変化が出たのは海外勢と渡り合い、13勝目を手にしたTOTOジャパンクラシックでの優勝。米ツアー出場資格を得たことで今後について「フィフティーフィフティー」と話していた。不安の一つが体調面だった。「移動が結構、大変だと思う。腰痛もあって、私は体が崩れやすい」。不慣れな環境。飛行機での移動が多いことを考えれば慎重にならざるを得なかった。

 そんな稲見の背中を押したのが「快くサポートしてくれると言ってくれた」というチームの面々だった。ミーティングを重ね、挑戦を決断すると来季については稲見含め3人体制で臨むことが決まった。トレーナーと、今週の伊藤園レディースでキャディーを務め、通訳も可能な小暮広海さんがフルタイムで同行するという。
 来季の目標という気の早い?質問には「行くって決めたのでいっぱいいっぱい」と苦笑い。ワクワクと不安は「半々」だが、ぶれないことは一つある。「米ツアーに全力で挑戦したい。(永久シードは)一時保留で」。米国を主戦場に腰を据えて戦う覚悟は決まっている。 (内藤 博也)

 ▽米女子ツアー出場資格 ノンメンバーが出場権を得るには、米女子ツアーの試合で優勝し、期限までに登録することが必要。また、出場権を懸けた予選会で上位に入れば一定数の試合に出場できる。11月30日からの最終予選会には西郷真央、吉田優利、馬場咲希が臨む。今季の日本勢は畑岡奈紗、笹生優花、古江彩佳、西村優菜、渋野日向子、勝みなみらが参戦。年間ポイントで上位80人に入れば来季のシードを獲得する。 

続きを表示

「羽生結弦」特集記事

「テニス」特集記事

2023年11月10日のニュース