ジョセフ・ヘッドコーチ W杯フランス大会後に退任表明「離れるいいタイミング」

[ 2023年7月6日 05:30 ]

ムーア(右)に直接言葉をかけるジョセフHC
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 ラグビー日本代表のジェイミー・ジョセフ・ヘッドコーチ(HC、53)が5日、本紙既報通り、9月8日に開幕するW杯フランス大会後に退任することを表明した。現在は宮崎合宿中でW杯本番に向けた強化に専念しており、チームへの影響はないことを強調。約7年間の集大成へ、選手たちと再び“ONE TEAM”となって有終の美を目指す。

 闘将の表情に迷いはなかった。宮崎合宿を初めて公開したこの日、ジョセフHCは今大会後に退任する意向を表明。19年日本大会で過去最高の8強入りに導き、2期目で迎える今回が「離れるいいタイミングだと思っている」と明かした。

 続けて強調したのはW杯への決意だ。チームは昨夏の活動からテーマに「エベレスト登頂」を掲げ、優勝という頂点に向けて歩みを進めている。「自分はW杯で勝つことが第一優先だ。その責任がある」と力強く語り、退任表明によるチーム強化への影響は「ない」と断言した。

 退任について選手には直接伝えていなかったが、フランカーのリーチ・マイケル(BL東京)は「想像はしていた」という。選手たちも指揮官の思いを理解しており、大会本番に向け目の前の練習に集中できている。宮崎合宿は第1クール3日目を迎え「いいスタートができている」とジョセフHC。この日のラインアウト練習では指揮官自ら指示を出す場面もあった。

 W杯開幕まで64日。8日からは5週連続の実戦に突入する。「選手たちが大好きだし、選手のハードワークが大好きだ」と誇らしげに語った指揮官。選手も思いは同じ。リーチは「ジェイミー(ジャパン)の最後のW杯。勝って送りたい」と花道を飾ることを誓った。目指すは優勝というエベレストの頂上。世界最高の景色を目指し、16年から始まったジョセフジャパンにとって最後の旅が始まる。

 ◇ジェイミー・ジョセフ 1969年11月21日生まれ、ニュージーランド・ブレナム出身の53歳。92年に同国代表初キャップを獲得し、95年W杯に出場。W杯後にサニックスに加入し、99年W杯には日本代表として出場した。通算キャップはニュージーランド20、日本9。03年に指導者に転じ、15年にハイランダーズHCとしてスーパーラグビー初優勝に導いた。16年9月から日本代表HCとして指揮。現役時代のポジションはフランカー、No.8。

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