レイカーズ・八村塁 ファイナル進出のカギは「MVPセンター」封じ NBAプレーオフ地区決勝開幕

[ 2023年5月17日 04:25 ]

レイカーズの一員として西地区決勝シリーズに出場する八村塁(AP)
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 NBAプレーオフのカンファレンス決勝(7回戦制)は16日(日本時間17日)から始まる。西カンファレンスでは第7シードのレイカーズが第1シードのナゲッツと対戦。日本人で初めて同決勝の舞台に立つレーカーズの八村塁(25)はファイナル(日本時間6月2日開幕)まで進めるのか。NBA解説者の中原雄氏が展望を語った。

 カンファレンス準決勝ではプレータイムが少なかった八村だが、全く心配していない。小柄な選手を多用するウォリアーズとのマッチアップを考えてのヘッドコーチの判断で、調子そのものはずっといい。高さを生かしたブロックなど短い時間でも仕事をしていた。ナゲッツはサイズのあるチームなので、出番は増えるだろう。

 ナゲッツは2メートル11のセルビア人センター、ヨキッチが起点となって攻める。今までのNBAにはなかったスタイルのチームだ。近年センターが外に広がってシュートを打つことは珍しくないが、ヨキッチは3点シュート、1対1、パスがうまく、ゲームコントロールまでする「ポイントセンター」といえる。

 レイカーズはヨキッチをどう抑えるかが勝利の鍵になる。センターのデービスがマークするだけでなく、外で簡単に仕事をさせないように八村ら機動力のあるフォワードがマッチアップすることも考えられる。昨季まで2季連続MVPのヨキッチにチームとしてプレッシャーをかけ続けたい。

 故障明けの司令塔マレーも復調し、レギュラーシーズン1位のナゲッツは確かに強い。一方、シーズン途中のトレードでメンバーを大幅に入れ替えたレーカーズはプレーオフでは第2シードのグリズリーズ、昨季王者のウォリアーズを破って勢いがある。ジェームズ、デービスの二枚看板だけでなく、プレーオフで3度20得点以上している八村や、ウォーカー、リーブスら日替わりのヒーローも生まれている。先発5人が固定されているナゲッツよりも選手層が厚い。今のチームの力量はほぼ互角だろう。

 消耗の激しいプレーオフ。エースの活躍だけで4勝するのは難しい。八村にはこれまで同様に先頭を走り、ハーフコートの攻撃では積極的にアタックし、ためらわずに3点シュートを打ち続けてほしい。(NBA解説者)


 ○…日本選手で初めてカンファレンス決勝の舞台に立つ八村は「自分の見せ場だと思って頑張りたい」と意気込んでいる。プレーオフでは全12試合に出場し、1試合平均約21分のプレーで11.2得点、3.6リバウンドを記録。ナゲッツの軸となるヨキッチは身長2メートル11の万能選手で、八村は「身長がでかいチーム」と高さを警戒。レーカーズが西の決勝に進出するのは20年以来。当時はナゲッツを撃破して頂点に立っており再現を狙う。

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