朝乃山 725日ぶりの幕内飾る白星 「ここからが本当の勝負」大関復帰へ第一歩

[ 2023年5月15日 04:20 ]

大相撲夏場所初日 ( 2023年5月14日    両国国技館 )

千代翔馬(左)を寄り切りで下す朝乃山(撮影・久冨木 修)
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 9場所ぶりに幕内に復帰した朝乃山(29=高砂部屋)が千代翔馬(31=九重部屋)を寄り切って白星発進した。幕内力士として土俵に上がるのは21年夏場所以来、2年ぶり。得意の右四つで元大関の強さを見せた。4場所ぶり出場で完全復活を期す横綱・照ノ富士(31=伊勢ケ浜部屋)と、大関獲りに挑む関脇・霧馬山(27=陸奥部屋)も初日を白星で飾った。

 朝乃山がついに帰ってきた。新型コロナウイルスの感染防止規定違反による6場所出場停止処分を受ける前、大関だった21年夏場所以来、実に725日ぶりの幕内。立ち合いすぐに右を差し、前に出ながら腕を返して相手に何もさせず、白星で飾った。好スタートにも表情は崩さず「序盤5日間が大事なので、明日からも集中して取っていきたい」と気を引き締めた。

 この日は満員札止め。新型コロナの5類移行によって日常が戻ってきており、土俵入りから大歓声に包まれていた。「十両の時と違いました。白星よりも、これだけ多くのお客さんの前で相撲を取れることがうれしい」。番付が上がってさらに声援も増えたことで、日頃から口にしている「土俵に上がれる喜びと感謝」を改めて感じていた。

 十両で14勝、13勝と白星を重ねたここ2場所、大関の頃と比べて足りないと感じたのは立ち合いの圧力だ。春場所後には、3年半ぶりに参加した巡業や出稽古で横綱や役力士たちと精力的に稽古。“幕内仕様”に仕上げ、万全な準備を整えて再入幕場所を迎えた。

 2年ぶりに幕内で白星を挙げ、幸先の良い初日となった。「自分の中では“ここからが本当の勝負”という気持ちもありました」。幕内復帰が決まってからは「やっとここまで来たけど、ここで終わりじゃない」と慢心せずに上を見据えてきた。4年前には初優勝も経験した夏場所から、大関復帰を目指す「本当の勝負」が始まった。

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