レスリングの笹原正三さん死去 93歳、老衰 「股さき」磨いてメルボルン五輪で金

[ 2023年3月7日 04:30 ]

笹原正三さん
Photo By 共同

 1956年メルボルン五輪レスリングのフリースタイル・フェザー級(62キロ級)で金メダルを獲得した元日本オリンピック委員会(JOC)副会長の笹原正三(ささはら・しょうぞう)さんが5日午前0時11分、老衰のため死去した。93歳。山形市出身。葬儀・告別式は家族葬で行い、後日お別れの会を開催する。日本レスリング協会が6日、発表した。

 山形商高時代は剣道や柔道に親しみ、レスリングを一から始めた強豪の中央大時代に猛練習と研究熱心さで頭角を現した。54年世界選手権(東京)で自国開催の重圧をはねのけて優勝。「ササハラズ・レッグシザーズ」と呼ばれた武器の股さきに磨きをかけ、日本選手団の旗手として臨んだメルボルン五輪で表彰台の中央に立った。

 五輪後に現役を退き、89年から日本レスリング協会会長を7期14年務めた。98年長野冬季五輪では選手村村長として各国・地域の選手団を出迎えた。国際レスリング連盟(現世界レスリング連合)で副会長を務め、2006年に殿堂入りした。関係者によると、数年前に脳梗塞を患い、闘病生活を送っていた。

続きを表示

この記事のフォト

2023年3月7日のニュース