【常幸龍断髪式】元栃乃若の李大源氏、元豪栄道の武隈親方…プロアマ含め相撲界の大物が多数出席

[ 2023年2月23日 20:52 ]

<常幸龍断髪式>はさみを入れる、元幕内・栃乃若の李大源氏(右)=撮影・前川 晋作
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 昨年秋場所限りで現役を引退した大相撲の元小結・常幸龍の佐久間貴之氏(34)が23日、東京・両国国技館で断髪式を行った。11年技量審査場所初土俵で同期生の横綱・照ノ富士(31=伊勢ケ浜部屋)ら約160人が出席。最後に師匠の木瀬親方(元幕内・肥後ノ海)が止めばさみを入れ、大銀杏(おおいちょう)に別れを告げた。

 埼玉栄高時代に世界ジュニア選手権無差別級優勝など7冠、日大時代に学生横綱など6冠を獲得したアマチュア相撲界の超エリートだった佐久間氏。その相撲人生の節目に立ち会うべく、角界やアマチュア相撲関係の盟友も多数駆けつけた。

 最初にはさみを入れたのは、断髪前に土俵上であいさつも行った埼玉栄高相撲部の恩師・山田道紀監督。同校からは、佐久間氏の2学年先輩で元大関・豪栄道の武隈親方や、1学年先輩で元幕下・大翔勇の佐野マービンリージュニア(現お笑い芸人)らも駆けつけた。小中学生時代にお世話になった文京針ケ谷相撲クラブからは、足立新田高相撲部指導員の満留久摩氏や元実業団横綱の矢島健一氏らが出席した。

 さらに、他校で同学年の元アマチュア相撲選手たちも多数訪れた。「アマチュア時代からしのぎを削った仲間たちにはさみを入れていただいて、今まで相撲をやってきた20何年間のいろいろな思いがよみがえった。本当にうれしかった」としみじみ語った。06年の全国高校総体個人戦決勝で敗れた李大源(のちの幕内・栃乃若)も来場。現役引退から8年以上経ち、180キロあった巨体はすっかり痩せていた。「来てくれますか?と呼びました」と佐久間氏。すると「おまえのためなら」と返ってきたという。相撲関係者の大物が集った常幸龍断髪式。佐久間氏が一時代を築き上げたスター選手であったことが改めて感じられた。

 ◇佐久間 貴之(さくま・たかゆき)1988年(昭63)8月7日生まれ、東京都北区出身の34歳。小2から文京針ケ谷相撲クラブで相撲を始め、北区立王子中(現・王子桜中)3年時に全中3位。埼玉栄高では2年時に国体優勝、3年時に世界ジュニア選手権無差別級優勝など7冠。日大では2年時の全国学生選手権優勝(学生横綱)など6冠。日大を卒業し、北の湖部屋(当時)に入門。11年5月の技量審査場所、佐久間山のしこ名で初土俵。歴代単独1位の序ノ口デビューから本割27連勝を記録。12年夏場所、史上最速タイの所要6場所(付け出しを除く)で新十両昇進。しこ名を常幸龍に改める。12年九州場所で新入幕。14年秋場所で新小結。15年初場所、日馬富士を破って初金星。22年秋場所で引退。最高位は小結。幕内在位15場所。幕内成績92勝121敗12休。金星1個。通算成績は358勝340敗27休。

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