~奥嶋誠昭コーチの新理論~⑫ フェースの向きで1Wのスライス防止

[ 2022年9月23日 12:00 ]

~奥嶋誠昭コーチの新理論~⑫ フェースの向きで1Wのスライス防止
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 1Wがどんなに進化しても、スライスに悩むアベレージゴルファーはなかなか減りません。奥嶋誠昭コーチによれば、アベレージゴルファーが悩むスライスの原因はカット軌道よりも、クラブフェースの向きにあるとのこと。そこで、今回はフェースの向きを正しく修正する方法をレッスンします。スライスを防ぎ、フェアウエーキープ率を一気に上げましょう。アシスタント役を〝白金台女子ゴルフ部〟の加藤みなみさんが務めます。 動画で見る・~奥嶋誠昭コーチの新理論~⑫

 加藤 1Wでのスライスってなかなか修正できないと思いますが、何か良い解決法はありますか?

 奥嶋 その前に、加藤さんはスライスの原因は何だと思いますか?

 加藤 やっぱりアウトサイドインの軌道で打つためじゃないでしょうか?

 奥嶋 いわゆるカット軌道ですよね。確かにボールに右回転がかかるのでスライスになります。でも、それって出球が目標の左に低い弾道で出た後、右に曲がる球筋ですよね。これって意外とフェアウエーに残ったりしませんか?加藤さんが悩んでいるのは、目標に対して真っすぐか、やや右へ高く打ち出してから右に曲がるスライスだと思います。この場合、外からクラブを下ろしてきてる人って少ないんですよ。

 加藤 と言いますと?

 奥嶋 それこそインサイドからクラブを下ろしています。ところが、クラブフェースが開いてインパクトを迎えることで、ボールが右に打ち出されて右に曲がるわけです。おそらく、スライスに悩む9割の人がこのパターンでしょう。逆に言えば、インパクトでのフェースの向きを修正できれば、かなりの確率でスライスを防げます。ちなみに、加藤さんはインパクトでフェースはどこを向いていると思います?

 加藤 開いてるわけですから目標の右を向いているのでは?

 奥嶋 惜しいですね。実は右上なんですよ。

 加藤 えーっ、そんな状態でインパクトを迎えたら、右に出て右に曲がるスライスが出ますよね。

 奥嶋 1Wの場合、ティーアップしたボールを打つ分、下からあおり打つので、その傾向は強くなります。ただ、これを防ぐドリルはあります。まず、1Wを右手1本で持ち、ボールを2~3ヤード先に飛ばすつもりで打ちましょう。せいぜい右腰から左腰までの小さな振り幅で十分です。スタンスは通常と同じです。このとき、自分の右手の平がフェース面だと考えるのがポイントです。インパクトで右手の平を目標に対してスクエアに戻すつもりでスイングしてください。

 加藤 1Wって、長くてフェースより後ろサイドが重い分、フェース面が上を向きやすいですよね。

 奥嶋 そう感じる人は、インパクトでは右手の平が目標よりも少し左を向くイメージで振りましょう。ちょうどインパクトでフェースがスクエアに戻るはずです。

 加藤 練習場でどれぐらいの球数を打てばいいんですか?

 奥嶋 あまり打ち過ぎても故障につながるので、右手1本で10球打ったら、両手で普通にショットしてみましょう。ボールがスライスするようなら、また右手1本で10球打ち、両手で普通に打つ。これを繰り返す感じですね。

(取材協力=ヒルトップ横浜クラブ)

 ◆奥嶋 誠昭(おくしま・ともあき)1980年(昭55)3月26日生まれ、神奈川県横浜市出身の42歳。10歳からゴルフを始める。堀越高から米大学留学を経てレッスン活動をスタート。これまでに谷原秀人や一ノ瀬優希らのコーチを務め、現在は稲見萌寧、木下稜介らの指導を行っている。
 
 ◆加藤 みなみ(かとう・みなみ)1997年(平9)5月13日生まれ、栃木県佐野市出身の25歳。12歳でゴルフを始める。日大卒。大学時代はゴルフ部に所属。ベストスコアは72。将来の活躍が期待される女子ゴルファーを応援するプロジェクト「白金台女子ゴルフ部」のマネジャーとしても奮闘中。

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