バスケ日本パリ五輪の星・河村 最多8アシスト&5スチールで堂々代表デビュー

[ 2022年7月4日 05:05 ]

男子W杯アジア1次予選B組   日本89―49台湾 ( 2022年7月3日    オーストラリア・メルボルン )

<日本・台湾>パスを出す河村(左)(ゲッティ=共同)
Photo By ゲッティ=共同

 世界ランキング38位の日本は同69位の台湾に89―49で快勝し、2勝4敗とした。代表デビューとなった河村勇輝(21=横浜BC)がともにチーム最多となる8アシスト、5スチールをマーク。2戦目の富永啓生(21=ネブラスカ大)は1日のオーストラリア戦に続き、チーム最多の17得点を挙げるなど、若き才能が躍動した。W杯本大会は日本、フィリピン、インドネシアの共催で、日本は開催国枠で出場権を得ている。

 待望の瞬間が訪れた。11点リードで迎えた第2Q開始から、河村がコートに立った。21歳で迎えた代表デビュー戦。スピードを生かしたドリブルからのノールックパスや相手のパスコースを読んでのスチールなど持ち味を発揮した。14分3秒の出場で、ともにチーム最多の8アシスト5スチールを記録。「ずっと目標に掲げていた日本代表のポイントガードになることを達成できた。自分がやるべきことにフォーカスした」と充実感をにじませた。

 福岡第一高在学中の20年1月に22歳以下が対象の特別指定選手としてアマチュア契約でB1の三遠入り。同25日の千葉戦で18歳8カ月23日でデビューし、B1最年少出場、最年少得点を更新した。東海大進学後は横浜BCの特別指定でBリーグに出場し、今年3月で大学を中退。「24年パリ五輪に出場することが目標。目標に近づく方法を考えた結果の決断」と語った。教師の両親を説得しての重大決断から約4カ月後に夢への一歩を刻み、ホーバス監督からは「いい仕事をした。良かった」と評価された。

 ポイントガートの定位置争いはし烈。長年主力を張る富樫(千葉J)を軸に、昨季BリーグレギュラーシーズンMVPの藤井(川崎)、テーブス(滋賀)、斎藤(名古屋D)ら、ホーバス監督就任後に頭角を現してきた選手も多い。河村は「この経験を生かして、W杯メンバーに入れるように頑張りたい」と視線を上げた。高校時代に4度の日本一を達成した司令塔の目は、世界に向いている。

続きを表示

この記事のフォト

2022年7月4日のニュース