ハイランダーズ姫野が移籍初先発で金星に貢献「きょうは飲みたいと思う」

[ 2021年4月2日 22:42 ]

スーパーラグビー・アオテアロア第6節   ハイランダーズ33―12クルセーダーズ ( 2021年4月2日    ニュージーランド・クライストチャーチ )

クルセーダーズ戦後、オンライン取材を受ける際も笑みが絶えなかった姫野和樹
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 ハイランダーズのNo・8姫野和樹(26)が移籍後初先発し、後半13分までプレー。チームも今季無敗だったクルセーダーズに33―12で破り、今季2勝目(3敗)を挙げた。

 勝利の瞬間をベンチで迎えた姫野は、レフェリーの長い笛が鳴ると、仲間と抱き合って喜んだ。顔には自然と笑みが広がる。現地で午後11時過ぎ、オンラインで日本メディアの取材に応じた際も機嫌良く、「きょうはしっかり飲みたいと思います」と予告するほどだった。

 相手は昨年のスーパーラグビー(SR)アオテアロア(ニュージーランド国内大会)を含め、計10回の優勝を誇る王者。メンバーもオールブラックス経験者が過半数を占めるが、この日は開始からハイランダーズの気迫が上回った。敵陣でペナルティーを獲得し、SOハントが前半12、19分とPG成功。さらにフランカーのハーモンのトライでなどで加点し、16―7で折り返した。

 姫野も攻守で堅実なプレーを見せ、前半36分ごろには移籍初出場となった前節のハリケーンズ戦に続いてジャッカルに成功。「王者クルセーダーズに勝てたことで大きな自信になるし、優勝争いにハイランダーズも絡むという意思表示になった」と話す一方、自身のプレーは「そんなに納得していない。もっと試合感覚を研ぎ澄ませたい」と辛口評価だったが、1年2カ月ぶりの公式戦先発で上々の出来だった。

 移籍後初の敵地での試合だったこともあり、今回は遠征に通訳を帯同せず。「(日本人は)自分だけという感じで、コミュニケーションの部分で難しいところはあったが、みんな真剣に話を聞いてくれた。メンタル的には苦ではなかった」と話し、海外移籍ならではの壁を、また一つ乗り越えた様子だった。

 日本代表ではコーチを務めるトニー・ブラウン・ヘッドコーチ(HC)、代表のジェイミー・ジョセフHCからは、プレーに関しては「何も言われていない。ほんまにない。ジェイミーも何もない。逆に怖い」と言うが、裏を返せば信頼されている証。23年W杯を目指す日本代表FWの中核が、さらなるスケールアップを遂げようとしている。

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2021年4月2日のニュース