NBAのシルバー・コミッショナーが再開時の指針を表明 舞台はオーランドとラスベガスか?

[ 2020年5月9日 10:42 ]

シーズン再開への方針を選手に伝えたNBAのシルバー・コミッショナー(AP)
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 NBAのアダム・シルバー・コミッショナー(58)が8日、選手たちとの“電話会議”を開催。レギュラーシーズンをいつ再開させるかという具体的に日程については決定を先送りしたが、2019年シーズンを従来のフォーマットで終了させる意思を改めて表明した。ただし来季を含めて試合は無観客で行われ、今季のプレーオフでは7試合制の各シリーズではなくトーナメント方式による王座決定も選択肢。スポーツ専門局のESPNによれば、ネバダ州ラスベガスとフロリダ州オーランドが再開時の開催地として挙げられており、1カ所もしくは2カ所での“合同試合”として残り試合を消化する公算が大きくなっている。

 さらに新型コロナウイルス感染防止の観点から、無症状であっても全選手と全スタッフの検査を認める方針。陽性反応が出たあとに陰性となった選手を再開時にチームから除外することはないが、検査はシーズン中でも継続されることになっている。再開時の開催候補地となっているオーランドを本拠にしているマジックはすでに検査を実施する段階に入っており、レイカーズやクリッパーズもチームに所属する全員に対して検査を受けることを認めている。

 NBAでは8日から一部チームの施設内での個人練習再開が認められ、オハイオ州クリーブランドを本拠にしているキャバリアーズと、オレゴン州ポートランドを本拠にしているトレイルブレイザーズの2チームが先陣を切ってトレーニングをスタート。リーグで最初にチーム施設に戻って汗を流したのはトルコ代表でもあるキャバリアーズのフォワード、セディ・オスマン(25)だった。

 昨季王者のラプターズも次週から施設内での個人トレーニングを再開させるが、本拠がカナダのトロントということもあって、NBAよりも厳しいチーム独自の基準を設定。米国内に拠点を置いている他の29チームは、コート、ウエートトレーニング室、ロッカールームなどの同一施設での同時利用は「4人まで」となっているが、ラプターズはこれを「1人のみ」に制限した。

 選手会側は各地域で感染拡大の状況が異なっているために、リーグに対して「個人トレーニングへの参加をチームが強制しないように」と要望。シルバー・コミッショナーもこれを受け入れた。

 なお来季の試合をすべて無観客で実施した場合、NBAの総収入は40%減少すると報じられている。

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