ホッケー日本代表・田中健太、東京五輪へアシックスとタッグ 高機能シューズでメダル獲りへ

[ 2019年12月25日 09:00 ]

ホッケーの田中健太
Photo By 提供写真

 プロホッケー選手の田中健太(31)が、アシックスジャパンとアドバイザリースタッフ契約を結んだことが24日、分かった。田中は「ホッケー界において、海外でも、多くの選手が信頼を寄せているアシックスにサポートして頂けることを大変うれしく思います」と感謝とともに、喜びを口にした。

 ホッケーはすでに男女ともに来夏の東京五輪出場を決めている。田中は男子日本代表のエース。世界最高峰のオランダ1部リーグでプレーするなど絶対的なフォワードとして君臨し、長きに渡りチームを引っ張っている。18年のアジア大会ではチームを初優勝に導いた。五輪本大会の日本代表メンバーは直前に決定されるが、選出は確実な状況だ。

 契約のきっかけは2年前にさかのぼる。アシックスジャパンは17年11月に学校法人立命館と包括的連携協定を結んだ。スポーツをテーマにしたシンポジウムを開き、学生が参加した商品開発なども行っている。最近では、アシックススポーツ工学研究所と安全な低酸素環境下トレーニング実施に向けた共同研究にも取り組んでいる。今後も同大学とスポーツ界の発展や人材育成に向けた取り組みを続けていく中で、同大学出身の田中との契約に至った。

 協定のシンボルともいえる田中に、アシックスジャパンは強力な援軍としてサポートする。特にシューズは軽量性とクッション性に優れた「GEL―HOCKEY TYPHOON3」を提供していく。同社のホッケーシューズでは初めてメッシュにフィルムを重ねたアッパー構造を導入している。これにより、軽やかな履き心地と足のホールド感という選手が望む両立を実現化させた。

 同社の創意工夫を重ねてきたシューズは、スポーツ界においても信頼度が非常に高い。他種目でも大リーグのエンゼルス・大谷や、陸上男子短距離界の期待を背負う桐生など、愛用者は数多くいる。競技中に切り返しが多く、下半身の負担が激しいホッケー界に身を置く田中も「足への負担が少ないだけでなく、ホッケー競技において必要な激しい切り返しにも対応しており、私にとってはなくてはならないものになっています」と履き心地を絶賛。ホッケー選手では初めてアシックスジャパンと契約し、「チームアシックス」の仲間入りを果たした。

 自国開催という「開催枠」での出場ではなく、アジア大会優勝を経てつかんだ五輪切符。だが、ホッケーは正式競技ながら、野球やサッカー、バスケットボールなどに比べると、日本国内での人気や認知度は低い。五輪は知名度を一気に上げる絶好の機会でもある。その中心にいる田中とアシックスがタッグを組み、来夏の東京に「ホッケーブーム」を巻き起こす。

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2019年12月25日のニュース