加藤 ツアー初優勝ならずも「今大会は自分のプレーができた」

[ 2017年9月17日 19:37 ]

日本女子オープンテニス決勝、加藤未唯(右手前)はザリナ・ディアスに敗れ優勝を逃す
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 テニスのジャパン女子オープンのシングルス決勝が17日、東京・有明コロシアムで行われ、世界ランキング171位の加藤未唯(22=佐川印刷)は同100位のザリナ・ディアス(23=カザフスタン)に2―6、5―7で敗れてツアー初優勝を逃した。

 ツアー初の決勝戦にも「緊張せずに普段通りに臨むことができた」という加藤だが、予選、ダブルスを含めて9日間で10試合目。ディアスも前週の大会や予選を合わせて13日間で13試合目とあって、消耗した両者の争いは地力に優るディアスの展開となった。「1ゲーム目から深いボールが来た。なるべく深く返そうと思ったが、やっぱり球に押されて(先に)展開された」と第1セットは第1、第7ゲームとブレークを許して落とした。

 先月の全米オープンでは予選決勝で敗れ、腹立ち紛れに打ったボールで電光掲示板の一部を壊し、ラケットもへし折った。家族やコーチ、関係者からも厳しく批判を受け、「気持ちが全く駄目で耐えられずにああいう行動になってしまった。気持ちを改めないといけないと反省した」と自分を見つめ直した。「新しい自分を見せなきゃいけないと思った」という今大会は感情の起伏を抑え、粘り強くプレーし続けた。

 第2セットも第5ゲームで先にブレークを許す苦しい展開。しかしその状況でも乱れず、直後にブレークバックするなど粘りを見せた。5―5で迎えた第11ゲームで痛恨のブレークを許したものの、「気持ちがブレないのはプレーもブレないことだと感じた。これを継続できるかが大事」と今後につながる準優勝となった。

 穂積絵莉(23=橋本総業)との“エリミユ”ペアで今年の全豪では4強入りの活躍を見せた。「ダブルスとシングルスでは別。シングルスでの自信も欲しかった」と今回は1人で勝ち取った準優勝。「今大会は自分のプレーができたのがうれしいし、準優勝もうれしい」と満足げに締めくくった。

 ▼ザリナ・ディアス 2人とも疲れていて、1ポイント取るのも大変だった。大会を通じてサーブが良かったし、ポイントを短くするためにネットに出ることを意識していた。今はプレーできていることが本当にうれしい。(昨年9月の左腕の手術から復活してツアー初優勝)

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2017年9月17日のニュース