阿武咲 首位死守!6日目に初黒星も犬の動画に癒され切り替え

[ 2017年9月17日 05:30 ]

大相撲秋場所7日目 ( 2017年9月16日    両国国技館 )

北勝富士(右)を押し出しで破った阿武咲
Photo By スポニチ

 21歳の平幕・阿武咲がトップに踏みとどまった。北勝富士をいなしで後ろ向きにしてから押し出し。6日目に豪栄道に敗れて初黒星を喫したが、オンとオフの切り替えで集中力を保って1敗を守った。大関・豪栄道と平幕の大栄翔、大翔丸も勝ち、トップは4人のまま。2敗で千代大龍、宝富士、貴ノ岩、荒鷲の平幕4人が追う展開となった。

 7日目で初の平幕との対戦。相手の肩書が変わっても、阿武咲の思い切りの良さは変わらない。北勝富士との押し合いの中で左から起こして右でいなすと、相手はバランスを崩して土俵際まで飛んだ。すぐに一押しして勝負を決めた。

 「落ち着いて取れた。なんでもやってくるタイプなので“こう”と決めずにやった。集中していけた」。新入幕から3場所目の21歳とは思えない冷静さでトップを守った。

 集中できている要因を問われると「オンとオフをしっかりして、疲れないようにしている」と答えた。6日目に豪栄道に敗れても「悔しいのは(支度部屋の)風呂場まで」と相撲のことはすぐに忘れた。小学生優勝大会優勝のご褒美としてミニチュアダックスフントを買ってもらうなど犬好きで、前夜はフワフワな毛と愛らしい表情が特徴の「サモエド」の動画を見た。「めっちゃ癒やされた」と気分転換できた。伸びていたヒゲも前夜のうちにそり、最高の再スタートへとつなげた。

 日本相撲協会が実施している「敢闘精神を評価する投票」では、勝った6番のうち5番がトップで、残りの1番が2位。気っぷのいい相撲はファンの心をつかんでいる。1敗で並ぶ豪栄道は役力士との対戦が4番組まれる見通しで、阿武咲は小結・栃煌山を残すだけ。優勝も夢ではない状況だ。

 年6場所制となった1958年以降で、新入幕から3場所目の優勝なら61年夏場所の佐田の山に並ぶ最速優勝となる。優勝争いについて「意識していない」というが、21歳の若武者には、このまま突っ走ってしまいそうな勢いと雰囲気がある。

続きを表示

この記事のフォト

2017年9月17日のニュース