葛西 国内初戦へ復調手応え 17年の漢字は「支」

[ 2017年1月9日 05:30 ]

W杯から一時帰国した葛西
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 ノルディックスキー・ジャンプ男子の葛西紀明(44=土屋ホーム)が8日にW杯から一時帰国し、9日のHBC杯(札幌・大倉山)に強行出場する。4日のジャンプ週間第3戦を兼ねた個人第10戦(オーストリア・インスブルック)で今季自己最高の10位となり、調子は上向き。17年の漢字一字を「支」とし、家族の愛に支えられながら、葛西にとっての国内初戦に挑む。

 どんな強行日程でも、百戦錬磨の“レジェンド”は臨むところだ。新千歳空港に到着すると、笑顔で記念撮影に応じる余裕も。8日に帰国し、9日のHBC杯に出場。再びW杯に参戦するため、11日に東京へ移動。12日に出国し、今週末のW杯(ポーランド・ビスワ)に挑む。超過密な日程となるが、葛西は言い切った。

 「(HBC杯は)楽しみ。時差ボケと言っていられない。寝ないで頑張る。全国放送なのでジャンプがメジャーになってほしいという思いも。自分のジャンプができれば結果はついてくる。W杯メンバーとして優勝したい」とジョークを交えながら、人一倍の使命感を明かした。

 昨年は講演などで多忙を極め、不安を抱きながらシーズンに突入し、今季は不振にあえいだ。それでも年末年始、計4戦のジャンプ週間(ドイツ、オーストリア)で後半2戦は10位、14位と復調の兆し。葛西は「(助走で)目線を下げ気味に調整し、乗れてきている。(助走スピードが)0・5から0・8キロ上がれば(飛距離は)2、3メートル伸びる。遅れ気味の(踏み切りの)タイミングさえ合えば10位以内に行ける」と手応えを強調した。

 今年の漢字一字を「支」とし、家族の支えを受けながらパワーに変えるつもりだ。今回の一時帰国は数日しかないが、札幌市内の自宅で愛娘・璃乃(りの)ちゃんと過ごす時間が最高の癒やしとなる。家族愛のパワーを充電し、強行出場のHBC杯で今季初優勝を目指す。

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2017年1月9日のニュース