佐藤改め貴景勝!貴乃花親方が育てた初の日本人幕内力士誕生

[ 2016年12月27日 05:30 ]

狛犬の前で張り手のポーズで笑顔を見せる新入幕の佐藤改め貴景勝
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 日本相撲協会は26日、初場所(来年1月8日初日、両国国技館)の新番付を発表し、20歳の佐藤改め貴景勝(たかけいしょう)が新入幕を果たした。師匠の貴乃花親方(元横綱)が育てた幕内力士は貴ノ岩以来2人目で日本出身では初。貴景勝はこの日都内で会見を行い、戦国武将・上杉謙信の後を継いだ上杉景勝(かげかつ)が由来となった新しいしこ名に恥じぬよう、師匠に教え込まれた相撲道を幕内の土俵で体現することを誓った。

 師匠が用意していたとっておきのしこ名を引っ提げ、20歳の若武者が幕内の土俵に上がる。「貴景勝」の由来は師匠が尊敬する上杉謙信の後を継いだ上杉景勝から。戦国武将好きを公言するホープは「聞いた時に説明されなくても分かった。師匠の意志を受け継ぐということ」と意味を理解。景勝という人物は「感情を表に出さない人だったと知っている。勝っても負けても一喜一憂しないという日本の国技の精神に合っている」と解釈しており「自分の中で気に入っているし身が引き締まる。この名に恥じないように頑張りたい」とさらなる飛躍を遂げることを誓った。

 高校在学中の14年秋に角界入りした後は師匠から相撲道を学んでいるが、幼い頃には父・佐藤一哉さん(54)から英才教育を受けた。力士として大成すべく小学生時は“鬼の食事稽古”を敢行。「びっくりドンキーでは450グラムのハンバーグを3枚。吉野家では特盛3杯。常にオヤジと一緒で吐かないようにトイレも禁止だった」と当時を振り返りつつ、「少しは恩返しができたかな」と感謝の言葉を述べた。

 先場所に十両優勝を飾って前頭12枚目までジャンプアップ。「(幕尻の)16枚目の気持ちで、勝ち越ししか生き残る道はないと思って1つでも多く勝ちたい」。師匠と実父という2人のオヤジの思いを胸に宿らせ、きっぷのいい突き押し相撲で大暴れするつもりだ。

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