藍 メジャー初の予選トップ通過「良い精神状態」

[ 2016年4月3日 05:30 ]

第2ラウンド、11番でバーディーパットを決めてガッツポーズする宮里藍

USLPGAツアーANAインスピレーション第2日

(4月1日 米カリフォルニア州 ランチョミラージュ ミッションヒルズCC=6615ヤード、パー72)
 宮里藍(30=サントリー)が首位を守った。3ボギーを叩いたが、いずれも直後にバーディーを取り返すなど、5バーディー、3ボギーの70をマーク。レキシー・トンプソン(21=米国)と通算7アンダーで並んだ。過去11年で最高成績は15位という苦戦してきた大会だが、メジャーでは初めて首位で決勝ラウンドに進出した。イ・ボミ(27=韓国)が66を出し、通算5アンダー9位に浮上。大山志保(38=大和ハウス工業)は77と崩れ、通算1オーバー48位に後退した。

 2日連続で笑った。それもそのはず。初日の67に続き、この日も70をマーク。前身のクラフト・ナビスコ選手権時代を含め、過去15位が最高成績という苦しんだ場所でリーダーズボードの一番上を死守。「昨日より今日の方が満足感はある。自分に対して期待し過ぎず、うまくコントロールできた」随所に、らしさが光った。インから出て11番ではドライバーを、16番ではフェアウエーからの第2打をいずれも右の木に当てた。ショットはやや安定感を欠いた。初日は一つもなかったボギーも出た。だが「すぐに取り返そうと思わず、パーでもいいと思ってコースマネジメントに集中した」と欲張らず、ボギー直後の17番で2メートルにつけバーディー。後半も8番ボギーの後、9番パー5で3打目を50センチに寄せバーディーを奪い、締めた。ロフトを2度から4度に替えたパターは引き続き好調で2日連続27パット。好スコアを支えた。

 今季から使う“新アイアン”も武器だ。シャフトを重いスチールから軽いカーボンに替えた。弾道に高さを出して、硬いグリーンでも止まりやすいボールを打つのが狙い。今大会初のボギーを打った直後の14番パー3ではピン奥3メートルにつけスコアを伸ばした。結果的に3ボギーの直後のホールでいずれもバーディーを奪った。

 低迷の原因となっていたパットが復調し、新兵器で放つショットもメドがたった。加えて「良い精神状態で回れている」と強いハートがあれば、2日連続の好位置も決して不思議ではない。

 最終組で回る3日目は米ツアー屈指の飛ばし屋で2年前の覇者、トンプソンと同組。「パワーで圧倒されるだろうけれど、それを楽しんで見ながら回ろうと思う」。飛距離は負けても、21歳の若手にはない技や数々の経験がある。三十路の底力を見せる時が来た。

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2016年4月3日のニュース