ユーミン「ノーサイド」第2章 84年決勝天理VS大分舞鶴がモデル

[ 2015年12月31日 05:30 ]

<関商工・大分舞鶴>後半、大分舞鶴の中尾が華麗なステップで突進する

全国高校ラグビー2回戦 大分舞鶴19―19関商工

(12月30日 大阪・花園ラグビー場)
 勝ち越しを狙ったキックはゴールをそれた。後半28分、大分舞鶴はWTB矢野のトライで同点としたが、右中間の難しい位置からCTB安部のゴールキックは決まらなかった。あの日のように。

 松任谷由実の名曲「ノーサイド」はゴールキックを外した選手を観客席からの目線で描いたバラード。モデルは84年1月の全国高校ラグビー大会決勝、天理―大分舞鶴戦とも言われている。終了直前、大分舞鶴のFB福浦は決めれば同点のキックを外し、涙をのんだ。

 あれから31年、天理のNo・8中尾晃氏の長男で2年生の泰星が大分舞鶴のフランカーとして関商工戦に出場。「不思議な巡り合わせといいますか」と話した中尾氏の前で試合は同点でノーサイド、抽選で大分舞鶴は姿を消した。同校の花園通算80勝目は持ち越し。新たなドラマの中、泰星は「先輩が残してくれたものを引き継ぎ、自分たちの代で80勝を達成します」と目を赤く腫らしながら花園を去った。

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