内村、陸上界の新星サニブラウンにエール“ボルト超えて”

[ 2015年12月18日 05:30 ]

降壇する内村(手前、ベストアスリート賞)とサニブラウン(新人賞)

 「2015毎日スポーツ人賞」(スポーツニッポン新聞社共催)の表彰式が17日、東京ドームホテルで行われ、ベストアスリート賞の体操男子・内村航平(26=コナミスポーツ)が、新人賞で陸上男子短距離のサニブラウン・ハキーム(16=城西高)に世界記録保持者のウサイン・ボルトを超える活躍を期待した。グランプリに輝いたラグビーW杯の日本代表は、特別賞の車いすラグビー日本代表との共闘を誓った。

 勢いのある若いアスリートの存在を、もちろん内村は知っていた。サニブラウンとの初対面。隣に座りながら直接の会話はなかったが、「ボルトの記録を超えたんですよね」と世界ユース選手権男子200メートルでボルトの大会記録を更新した16歳について話し、「(20年)東京五輪もあるし、陸上で日本からボルトを超える選手が出たら凄いなと思います」とエールを送った。

 前日(16日)は日本陸連の年間表彰式に出席し、表彰ラッシュのサニブラウンは「内村さんがいるなんて、凄いところに来た」と胸の高鳴りが止まらない。男子個人総合で12年ロンドン五輪金メダルを含め、世界大会を7連覇。1メートル87の16歳は「体操選手はあまり大きくないのかなと思った」と話したが、1メートル61の内村が放つオーラに圧倒された。

 20年東京五輪どころか、来年のリオデジャネイロ五輪でともに夢舞台に立つ。既に代表内定している内村は、04年アテネ大会以来となる団体総合のV奪回が最大目標だ。「まだまだ試合で満足いく演技ができたことがない。それを追い求めて感動を届けることが自分の仕事」。体操ニッポンを五輪の頂点に導き、個人総合でも連覇を狙う。

 既に参加標準記録を突破している200メートルを、6月の日本選手権で勝てばリオが決まるサニブラウンは、来季は世界ジュニア選手権(開催地未定)での短距離2冠、リオでは200メートルのファイナル進出に照準を合わせている。「来年はリオがあるのでそこに万全の態勢で挑みたい。まだボルトと走ったことがないので、来年こそは、と思います」。体操界のキングと怪物スプリンターが、夢舞台で躍動する。

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