藍メジャーワースト大叩き83 7ボギー2ダボ終戦

[ 2014年7月14日 05:30 ]

4番、ギャラリーが撮影する中でバンンカーショットを放つ宮里藍

USLPGAツアー全英リコー女子オープン最終日

(7月13日 英国サウスポート ロイヤルバークデールGC=6458ヤード、パー72)
 リンクスの強風に翻弄(ほんろう)された宮里藍(29=サントリー)が自己ワーストスコアを叩いた。17位から出てバーディーなしの7ボギー、2ダブルボギーで回り83、通算12オーバー、45位で大会を終えた。原江里菜(26=NEC)は75と粘り、通算7オーバーで日本人最上位の21位。7位からスタートして72とスコアを維持した31歳のモ・マーティン(米国)が通算1アンダーで、ツアー初優勝をメジャー制覇で飾った。

 最終18番パー5。宮里の2・5メートルのバーディーパットはカップをかすりもせずに50センチオーバー。パーでホールアウトすると、ようやく笑みを浮かべた。穏やかだった前日から一転、全英らしい強風に苦しみ、12年全英リコー女子オープン最終日に並ぶ自己ワーストの83。通算12オーバーと崩れ「風のイメージが薄かった。リンクスのプレーで求められることができなかった」とうなだれた。ピンもしなるほどの風に悩み、2メートル前後のパットをことごとく外した。1番はカップまで20メートルの距離から3パットでボギー。第1打をバンカーに入れた4番パー3は2打目を2・5メートルまで寄せたが、パーセーブできず再びボギーを叩いた。5番は10メートルから3パットで2連続ボギーとした。折り返しても悪い流れは止められず11、12番はそれぞれ10メートル、4メートルに3パットを要して連続ダブルボギー。17番も含め、この日は5度も3パットを記録し、「ショートパットで風の影響を考え過ぎた」と頭を抱えた。

 それでも、全英オープン(17日開幕、ロイヤルリバプールGC)に出る兄・優作が「ちっとも曲がらない」と称えるほどショットは上向きだ。最終日こそ崩れたが、自ら「きのうまではメジャーの戦いができた」と胸を張る。昨年2月に遠征先のタイで車の玉突き事故に遭い、むち打ちと診断された。山本邦子トレーナーによると「痛みそのものはすぐになくなったが、最近まで体に触ってみると違和感やゆがみがあった」と実は“後遺症”に悩まされていた。それでもヨガを取り入れ体の可動域を広くするトレーニングなどケアを中心に取り組んできた結果、「ここ1カ月くらいで違和感がなくなってきた」(山本氏)という。

 またしても、メジャー制覇の難しさを痛感させられたが、最後は宮里らしく「どういう状況であれ、自分のゴルフをやり通せるようにしたい。もっと努力が必要ですね」と話し、父・優さんと誰もいない練習場でパットの調整に励んだ。

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2014年7月14日のニュース