大砂嵐“旋風”だ!体調不良なんの平幕唯一の4連勝

[ 2014年3月13日 05:30 ]

臥牙丸(手前)を上手投げで下し4連勝の大砂嵐

大相撲春場所4日目

(3月12日 ボディメーカーコロシアム)
 アフリカ大陸出身初の幕内力士の大砂嵐が、平幕でただ一人4連勝した。臥牙丸に土俵際まで追い込まれながらも、左上手投げで逆転勝ちを収めた。白鵬、日馬富士の両横綱がともに寄り切りで無傷の連勝。これで全勝は白鵬、日馬富士、カド番の稀勢の里、豪栄道、大砂嵐の5人となった。初の綱獲りの鶴竜は、琴欧洲を寄り切り1敗をキープした。遠藤は琴奨菊に押し出され4連敗となった。

 荒れる春場所に“砂嵐”が吹き荒れている。幕内3場所目の大砂嵐が、平幕で唯一の4連勝を飾った。臥牙丸戦では右からのかち上げで199キロの巨体を起こすも、相手の反撃を受け土俵際まで押し込まれた。しかし、そこからうまく右に回り込み圧力をかわして、左上手投げを決めた。

 「臥牙丸関には(本場所で)2回やって負けた。(立ち合いの)一発を気をつけた。それが一番危なかったし、左を取ったから考えた通りの相撲だった」。場所前から「エジプトにはない」という花粉症と、重い風邪を併発。病院をいくつも替えたがなかなか治らなかった。「2週間前くらいからセキとハナが出て夜も寝られない。いろいろな病院で先生が言うことが違う。不思議の国にいるみたい。それにエジプトでは風邪は3日くらいで治るよ」と苦笑いするが、それでも、前日は耳鼻科で新しい薬を処方され「体調は良くなってきた」と快方へと向かいつつあるようだ。

 体調とは裏腹に相撲は絶好調。場所前には師匠の大嶽親方(元十両・大竜)に「幕内で取るには下からまわしを取るようにしないと勝てない」と指摘され得意の突っ張りを封印。2日に大阪市内の立浪部屋で行われた貴乃花グループの合同稽古では同じ幕内の貴ノ岩らと申し合いを行い、立ち合いのかち上げや前ミツを取る形を体に覚え込ませた。その成果は着実に白星につながっている。

 関取になって初日からの4連勝は自身初(これまでは昨年の名古屋場所の2連勝)。「あしたも初日と思っていく」と慢心はない。場所前は同世代のライバル・遠藤に注目が集まっていたが、ここから相撲ファンの視線を奪いにいく。

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