白鵬、歴代2位の記録もヒヤヒヤ勝利に苦笑い

[ 2012年7月16日 06:00 ]

全勝で勝ち越しを決め、にこやかに引き揚げる白鵬

大相撲名古屋場所8日目

(7月15日 愛知県体育館)
 満員御礼の館内が一瞬、ざわついた。右四つに組んだ白鵬は栃煌山を土俵際まで一気に追い込んだが、左すくい投げで体勢を崩された。先に左手をついたかにみえたが、栃煌山が体を開いた時に右足が出ており、勝ち名乗りを受けた。

 冷や汗ものの勝利に本人も苦笑い。「一瞬(相手に)力が抜けたような感じがあって、思わず手をついてしまいました。下を見たら(相手の右足が)出ていましたから」と振り返った。初日こそもたついたが、日を追うごとに調子を上げて中日で勝ち越し。23回目のストレート給金はモンゴルの先輩・朝青龍と並び、歴代2位となった。数々の記録を塗り替えた男も相撲内容に満足できなかったのか「ここまで早かったという感覚。まだ8日目ですから」と最後まで慎重な姿勢は崩さなかった。

 この日、把瑠都と大道が敗れ、全勝は1年前に優勝を争った日馬富士と2人。後半は6大関の挑戦を受けるが「自分の相撲を一番、一番取るだけ」と表情を引き締めて会場を後にした。

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2012年7月16日のニュース