“自称引きこもり少女”新谷 初挑戦1万メートルでV

[ 2012年4月23日 06:00 ]

女子1万メートルで五輪参加標準記録Aを突破して優勝した新谷はVサインでゴールする

 陸上長距離での五輪代表を目指す新谷(にいや)仁美(24=ユニバーサルエンターテインメント)が22日、神戸ユニバー記念競技場で行われたGPシリーズ開幕戦、兵庫リレーカーニバルの女子1万メートルに出場。五輪参加標準記録A(31分45秒)を突破する31分28秒26で優勝した。

 初挑戦の1万メートルで新谷が圧倒的な走力を見せた。「集団は嫌。私はポンと飛び出すタイプ」と2400メートル付近で独走態勢を築き、金色に染めた髪を揺らしながらハイペースを刻んだ。2位に30秒以上の差をつけ「長かったけど、25周耐えられてよかった」と満面の笑みにピースサインを添えてゴールした。

 狙うは既にA標準を持つ5000メートルでの五輪代表。優勝すれば代表に決まる日本選手権(6月8日開幕、長居)は同種目一本で挑む。昨年までは小出義雄門下生。厳しい指導に泣き、実家の岡山に逃げ帰った「自称引きこもり少女」でもあった。今では「監督はマラソンでは世界一だが、トラックの選手には練習量が多過ぎる」と自らメニューを考案し、走りを磨く。昨年の日本選手権5000メートルでは、同じく両種目でA標準を持つ絹川愛(ミズノ)に敗れている。「きっちりと結果を出したい」と夢実現へ決意を新たにした。

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2012年4月23日のニュース